自宅学習って何するの?新型コロナウイルスによる学校や塾の休校中に自宅ですべきこと

  • 2020.04.24
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安倍晋三首相は4月7日、7都府県を対象に「緊急事態宣言」を日本史上初めて発令しました。首都圏をはじめ、大阪府と兵庫県の近畿圏も対象となり、続く16日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、その対象地域を「全国に拡大する」と表明されました。現在では学校だけでなく、学習塾での対面集団授業もほとんど休講となっています。

 

学校や塾によっても対応はまちまちで、学力の低下を不安に思う親御さまも多いかと思います。そこで、各授業の自粛による自宅での学習や過ごし方についてご紹介します。

 

CONTENTS:

1.休校中の保護者が子どもに対して感じる悩みとは?

2.オンライン対応の塾なら安心?

3.自宅での過ごし方~保護者がやってしまいがちなNG行為とは?

4.ポイントは声かけと時間管理!

5.家族で新型コロナウイルスについて話し合ってみよう

6.まとめ~「コロナ禍」なんと読む?

 

1.休校中の保護者が子どもに対して感じる悩みとは?

 

 

やる気スイッチグループは、同社が運営するスクールに通う生徒の保護者を対象に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う「一斉休校期間の過ごし方に関するアンケート調査」を実施しました。その結果、「運動不足」(71.5%)や「生活リズムの崩れ」(56.9%)を心配する声が最も多く、続いて「部活や習い事がなくなる」(47.7%)や「自宅学習の集中力が続かない(45.4%)を困ったことと思う保護者が約半数近くにのぼることが分かりました。

 

 

さらに同調査で「休校期間中の自宅学習について感じたこと」について聞いたところ、「悩みや不安」が86.3%に達し、実に9割近くの保護者が休校中の自宅学習に「悩みや不安」を感じているという調査結果が出ました。

 

このように、多くの保護者が子どもの自宅学習に不安を感じ、どう集中力を持って家で勉強させればいいのか悩んでいるようです。徐々にインターネットを通じた遠隔授業オンライン授業も始まってはいますが、果たしてそれで不安は解消されるでしょうか。

 

 

2.オンライン対応の塾なら安心?~メリットとデメリット

 

 

大手塾ではパソコンを用いたオンライン授業で対応しているところも多いようです。それなら安心かというと、やはり通常のような効率では進められないのが現状です。通常授業との違いについて、下記のようなことが挙げられます。

 

■1.通信環境の問題

まず大きな問題として、オンライン授業が受講できる環境が必要であることが挙げられます。つまりパソコンやタブレットなどのデバイスと、Wi-Fiなどのインターネット通信環境必要不可欠になるということです。

 

自宅学習が進むなか、これまでスマホがあるのでパソコンはいらないと考えていたご家庭でも、これを機にパソコンを購入したり、インターネット環境を整えたりするご家庭も少なくないようです。

(※ちなみに米国ではインターネット環境がない家庭には無料でプロバイダーの手配やデバイスを貸与しているそうです。)

 

 

■2.先生から生徒は見えない

双方向のオンライン授業では、Webカメラで生徒の様子を見ることも可能ではありますが、Webカメラの付いていないパソコンもあります。生徒は先生が授業をしている様子を見られても、先生側から生徒を見ることはあまりできていないというのが現状のようです。

 

そうなると、生徒がまじめに授業を受けているのか理解しているのか否かを先生が図り知ることはできません。対面授業でしたら生徒から質問があったり、何となく理解できていないと思えば再度説明をしたりなど臨機応変な対応ができるのですが、オンラインではなかなか難しいでしょう。

 

■3.テストが受けられない

テストを受けること自体はオンライン上でもできますが、公平に受験できるかというと疑問が残ります。悪い方に考えると、先生からは見えないわけですから算数などでは自力で計算せずに計算機を使ったり、国語や理科でも参考書やスマホなどを見ながらテストを解いたりということもやろうと思えば簡単にできます。当然、そのようなずるいことをしても、マイナスにはなっても決して自分のプラスにはならないことは言うまでもありません。

 

■オンライン授業のメリット

もちろんオンライン授業にはメリットもあります。学校も休みで塾まで休みになり、小学生の子どもに自分で頑張りなさいと言ってできる子など、そういるものではありません。

学校や塾からプリントが送られてきても、自分一人で規則正しく時間配分して学習するのは難しいでしょう。

 

決められた時間にオンライン授業をしてくれるというのは、一人でどうにかしろと言われるよりとても有益だと思います。学習習慣を継続させるという意味でも、オンライン授業はご家庭にとってたいへん助かるものではないでしょうか。塾でも活用しない手はないでしょう。

 

 

3.自宅での過ごし方~保護者がやってしまいがちなNG行為とは?

 

 

■自粛中の自宅の過ごし方

緊急事態宣言下で外出自粛とはなっていますが、ただひたすら家でじっと動かないでいなさいというわけではありません。近くを散歩するなどは問題ないとされていますし、室内であっても、ストレッチなど適度に体を動かすことがとても大事です。

また時間を決めて読書をするなどもいいでしょう(その際、親御さまもいっしょにできるとより効果的です)。

 

最も避けたいのは、時間を決めずにダラダラとゲームやスマホで遊んでばかりの生活をしてしまうこと。いざ学校や塾が再開し普通の生活ができるようになった時に体も頭もなまってしまい、元の生活に戻るのにたいへんな時間がかかってしまいます。

 

ただ、勉強だけにがんじがらめにしてしまうのでは子どもも窮屈で息苦しくなり、ストレスになってしまいますから、オンとオフを上手に使い分けできるようにしたいものです。

 

■やってしまいがちな保護者のNG行為

休校により学習不足に不安を感じるなか、一方で学校や塾に通わなければ時間は豊富にあるわけです。

 

ここで保護者の方々がついついしてしまいのが、家で空いている時間が多くあるのをいいことに「勉強、勉強」と口うるさく言ってしまうことです。それは逆に子どものやる気を失わせてしまい逆効果ですので注意してください。

 

親としては、つい「家にいる時間が多い=勉強する時間がたくさんある」と考えてしまい、時間があるなら「勉強しなさい」と言ってしまいがちです。しかし、そこは勉強だけでなく、時間の有効な活用法について少し考えてみるようにするといいでしょう。

 

 

4.ポイントは声かけと時間管理!

 

■自宅学習は受験に不利?

学校や塾が休みで「学力差がつく」「不公平になる」という親御さまもいらっしゃいます。確かに緊急事態宣言が早くから出ていた地域は長い間学校や塾に行けず、他の地域は普通に学校にも塾にも通えているのですから、特に受験生のご家庭ではそのような焦り不安を感じるのも当然だと思います。

 

ただ、逆に考えるとこの自由に使える時間で、今までできなかった間違い直し苦手分野の克服自分のペースでできるなど、学校または塾のペースや単元に縛られることなく独自の勉強ができるので、それはメリットでもあると言えるでしょう。この状況に不満を言ったところでどうにもなりませんので、何事も前向きに考えられるといいですね。

 

■声かけと時間管理ができるかがポイント

自宅学習での大事なポイントは、親御さまがいかに上手に子どもへの「声かけ」と「時間管理」ができるかどうかにかかっています。特に小学生の場合、一人で時間管理ができるというのは大変難しいことです。大人でも監視の目が無かったらすぐにさぼろうとしてしまうのですから、子どもならなおさらです。

 

親御さまが在宅でしたら、学校や塾などの課題を促す声かけをしたり、「何時までは算数の時間」というようにしっかり時間管理をしたりしてあげてください。

 

親御さまがどちらも出勤しなくてはならない場合は、お子さまの時間管理をするのは難しいかもしれませんね。そうかと言って、子どもにすべてを任せるのも心配です。そのような時は前日までにスケジュールを決めておき、その都度電話かメールで確認したり、帰宅後にきちんとできたかチェックしたりする必要があります。

 

そして、きちんとできた時には大いにほめてあげましょう。子どもも友達とも会えず、家に一人で勉強してばかりでは寂しいのです。声かけしてもらったり、たくさんほめてもらったりすることで元気をもらい、やる気にもなると思います。お子さまの学力差を広げないために、ぜひ実行していただきたいと思います。

 

 

5.家族で新型コロナウイルスについて話し合ってみよう

 

 

■家庭内でも「命令」「強制」ではなく「要請」を!

今回の新型コロナウイルスの世界的な流行で、毎日のように安倍首相や東京都の小池都知事が記者会見をしています。そのような中で「自粛」や「要請」という言葉が度々出てきます。いずれも「命令」や「強制」ではなく「要請」で、あくまで最終決断は本人。最後は自分で考えてくださいというスタンスです。

 

このような「要請」的な言葉を使うことで、「曖昧だ」とか、「緩い」という意見もありますが、それは私たち国民が信頼されていると考えてはどうでしょうか。命令に従うだけでなく、この情勢を見て「自分で考え自分で適切な行動を選択できる国民」と、むしろ国が国民を信頼してくれているのだと思いたいですね。

 

同様にお子さまに対しても

  1. 「~してみたらどうだろう」
  2. 「~したらいいと思わない?」
  3. 「この時間をどうする?」

など、ヒントを与えつつ今の情勢と今の状況から自分でどうすべきか考えさせるのも、新学習指導要領にもある「考える力」を育む上で良いのではないでしょうか。

 

自分で考えたこと、自分で決めたことなら、「命令」や「強制」されてやらされるよりもきちんと守れると思います。言わば親から子へのある種の「要請」とでも言いましょうか。これは学校や塾ではできないことで、休校で自宅学習となっている今だからこそできることだとも言えます。

 

■いまこそ家族の絆を深める絶好のチャンス!

新型コロナウイルスの流行は、世界的にも例のない未曽有の事態です。歴史に残るパンデミックな感染で、それを正に今体験している歴史の生き証人なわけです。ここをどう乗り切るのか後々まで語り継げるような行動をするために、今が家族みなでじっくり話し合ういい機会だとも言えます。

 

話し合うポイントとしては、

  1. 万が一家族の誰かが感染したらどうするのか
  2. 家事の分担(料理や掃除、洗濯をみなで分担したり、いっしょに作ったりする)。
  3. これを機に地震などの災害時にどうするのか話し合っておく

など、ここでしっかり話し合ったり協力して家のことをやったりすることで、家族の絆はぐっと深まります。そして、子どもたちはこの期間のことを生涯忘れず、きっと「あの時はたいへんで、みんなで~~したんだよ」などと次世代に語り継ぐことでしょう。

 

 

6.まとめ~「コロナ禍」なんと読む?

繰り返しになりますが、この「コロナ禍」は今までに経験したことのない非常事態です。「なぜ自分の時代にこのような不運が…」と、どうしても後ろ向きの事ばかり考えがちになってしまいますが、どのような状況下でも前向きに捉えることが大切です。こんな時だからこそ先に述べたように家族で話し合って絆を深めたり、またニュースや新聞、ネットなどで度々出てくるワードに注目して見聞を広めたりしましょう。

 

ニュース記事などでよく目にする「コロナ禍」、なんと読むかわかりますか?「禍」は中学3年で習う漢字で、「わざわい」や「まが」、また「か」とも読みます。「禍根を残す」の「禍」ですね。ですから「コロナ禍」も「コロナか」と読み、この新型コロナウイルスが招いた危機的災厄的な状況のこと言い表しています。

 

本当にこのような事態が一日も早く「収束」そして「終息」することを願うばかりですが、さて、ニュースでよく耳にする「シュウソク」という同音異義語、「収束」と「終息」、どちらの漢字を使うでしょうか。こちらは小学生でも習う漢字ですから、この機会にしっかり覚えておきましょう。もしかすると次年度入試に出題されるかもしれませんよ。何事もピンチをチャンスに変え、前向きに考えていきましょう!

 

以上、休校中の自宅での学習や過ごし方について述べてきました。それでもやはり自宅学習を不安に思う方、どうしていいか分からない方、ぜひプロの家庭教師までお気軽にご相談ください。

 

 

 

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浅田ゆうき先生

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