上手な叱り方とは

更新日:2017.06.14

指導現場において、生徒さんを褒めるだけなら良いのですが、やはりどうしても叱らなければならない場面も出てきます。なかなか気は進まないかも知れませんが、上手に叱る事は、上手に褒める事と同じくらいに重要で効果的です。今回は上手な叱り方についてお話したいと思います。

子どもの塾や学校でのテストの成績が前回より下がっていたら、「成績が下がっているじゃないの!」とお叱りになる親御さんは多いのではないでしょうか。お気持ちは大変よく分かりますが、この叱り方は今日から止めて頂く事を強くお勧めします。

成績表とは、日頃の勉強の成果を数値化した「結果」です。他者と比較して相対的に評価したものという見 方もありますが、それは一旦置いておきましょう。テスト結果はさて置き、少なくともテストの時間は、その子は全力で受けてきたはずです。全力で頑張ってきた「結果」に対して叱られると、子どもは立つ瀬がありませんし、これ以上どう頑張ればいいのかわからず、やる気も失うでしょう。

子どもはこの「結果」を叱られると、次は叱られないように、とりあえず良い結果を求めようとします。そのために日頃の努力を改めるなら良いのですが、大人でもなかなか難しいものです。当然ながら、すぐに点数アップにつながる小手先のテクニックを覚えようとしたり、 それも出来なければ、ズル(カンニング等)に走る子も出てきます

ではどうすればいいのでしょうか。
「結果」で叱るのではなく、「過程(普段の勉強の仕方や姿勢)」を叱るのです。

私は成績表を恐る恐る見せる生徒に対して「まあ、テストは精一杯頑張ったんだよね。」と、結果に対しては一切叱りません。それを今さら叱っても仕方ありませんし、それで結果が変わることもありません。叱られるその時間をやり過ごせばそれでおしまい、と子どももよくわかっています。

しかし日頃の勉強において、手を抜いたり、ごまかしたり、噓をついたりすると厳しく叱ります。「結果」はその時限りですが、勉強する本人も、周りの大人達も、継続する「過程」を見据えなければなり ません。日頃の勉強がきちんと出来ていれば、結果は後からついてくるものです。それを踏まえると、自ずと叱るポイントや叱り方が変化し、子どもの頑張りも変わってくるはずです。

「結果」で叱っていた親御さんは、一度「過程」を見て叱ってみて下さい。


◆算数科 前田敏孝◆