何をするかよりも何をやめるか

  • 2015.07.31
  • プロ教師日記
私は家庭教師の仕事で新しい生徒さんのお家に行った時に、必ず見る事があります。
それは親子関係です。
なぜなら親子関係の在り方が、その後の成績の伸びに大きく影響するからです。
 
親子関係が悪い状態の例として、親が子どもに感情的に叱り過ぎている、目標に向けて長期的に物事を見ずに、毎回のテストで一喜一憂する、子どもの良いところよりも悪いところばかりが目に付き指摘する、子どもの言いなりになっている、子どもの事を心の底から信頼できていない等々。
子どもに関して言えば、出来ない理由を親や先生のせいにする、親に対する物の言い方が乱暴、親に委縮している等々が挙げられます。
 
このように、親子関係が望ましくないままに、強引に子どもに勉強をさせるというのは、例えるならば、傷んだ食べ物を食べ続けながら胃薬を飲んでいるようなものです。
当人は傷んだ食べ物を食べ続けていることに気づいておらず、治らないからと言って、より強力な胃薬を求めます。
そんな状態の人にはどんなアドバイスが有効でしょう?
もちろん「傷んだ食べ物を食べるのは止めましょう」ですよね。
すなわち、あれやこれやと手を出しては止める、という事を繰り返すよりも、まずは悪い要素を削ぎ減らす事が先決なのです。
 
しかしながら、このような状況というのは、なかなか当事者では気づきにくいものです。
そんな時に、我々家庭教師が勉強指導以外の大切な役割を担う事となります。
お子様の目標に向けて、どのように進んでいけば良いか? 勉強(解法のテクニック)を教えるのはもちろんですが、親子関係における悪習慣に気づけば、それを正すべく提案や指導をしたり、時にはお子様や親御さんのお悩みを聞き、必要な時には間に立って関係改善のために動くのです。
実際にこの悪習慣を止めるだけで、はるかに子どものモチベーションが上がり、指導内容もどんどん吸収できるようになります。その結果、成績も上がってきます。
 
皆さんも、胃薬を飲む前に、「傷んだ食べ物」を食べていないか気をつけて下さい。
 
 
 
◆算数科 前田敏孝◆

 
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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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