やる気の正体

  • 2016.08.30
  • プロ教師日記
子どもが勉強に対してもう少しやる気があればなぁ...とお思いのお母様は、きっと少なくないはずです。
 
私も指導する時に、やる気がほとんどない子を教えるのは苦労しますし、苦労して教えても、やる気がほとんど無い分、吸収も良くありません。おまけに忘れるのも早い...。
 
ここで我々大人がするべき事は、より熱心に、より長時間教える事でしょうか?
このコラムを毎月読んで下さっているならば、そうではないという事を、既にご存知ですね。答えは、"子どものやる気を上げる事"です。
 
そもそも"やる気"とは何なのでしょうか?それは目標(合格)を達成するために、行動しようとする気持ちです。という事 は、まずは目標を明確に持たなければ、やる気は出ないのです。目標を持たずに勉強するというのは、ゴールの無いマラソンを走るようなものですね。
 
では次に、目標をしっかり持った上で、どのようにやる気を引き上げていくのか。脳科学の話になりますが、人がやる気を出すのは、「報酬への期待を感じた」時なのだそうです。つまり子どもの勉強に置き換えると、「(勉強を頑張れば)○○が得られる」と感じた時なのです。○○に入るものは、子どもによって様々。「欲しいもの」かも知れませんし、「親に褒められる事」や「達成感」などかも知れません。
 
これらの報酬を意識したり得られた時、脳内では「ドーパミン」が分泌されます。ドーパミンとは脳内の神経伝達物質の一つで、分 泌される事によって、やる気や意欲が出るだけではなく、学習能力や記憶力なども向上する事がわかっています。
 
勉強する上で、このドーパミンをぜひとも上手に使いたいものですが、そうすると、いかにこれを脳内で分泌させて、やる気を引き出すのかが、能率良く勉強するための重要なポイントになります。
 
繰り返しますが、やる気が少ない子に無理に勉強をさせても、あまり頭に入りません。そのような状態で勉強を押し付ける前に、まずは少しでもやる気を引き出してあげる方が、子どもにとっても親にとっても、きっと負担が軽くなるはずです。
次回は、やる気を引き出すための具体的な方法をお話しようと思います。


◆算数科 前田敏孝◆
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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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