中学受験後の切り替え方!変化に弱い子(中1ギャップ)の対処法~入学前にやっておくべき3つのこと

  • 2023.03.01
  • 受験情報

 

 

中学受験が終わってホッと一息ついている頃だと思いますが、入学まで何もせず放置しているのは危険!とくに変化に弱い子どもは要注意です。入学後に後悔しないために、今できることをやっておきましょう!

 

CONTENTS:

1. 変化に弱い子が増えている⁉中1ギャップとは

中1ギャップ

燃え尽き症候群

入学までが大事な期間!

2. 入学までにやっておくべき3つのこと

1)大掃除

思いきって捨てる

新しい教材を並べる

2)学習習慣の維持(英語と数学の先取り学習と資格試験準備)

英語と数学の先取り学習は必須!

資格試験にチャレンジ!

3)思い出づくり

3. 中1ギャップにさせないために親ができること

生活・学習習慣の徹底

親から率先して動く

次のゴールを決める

4. まとめ~まずは大掃除から始めましょう!

 

1. 変化に弱い子が増えている⁉ 中1ギャップとは

 

 

 

中1ギャップ

昔から「環境の変化」にストレスを感じる子どもは多くいましたが、年々「変化に弱い」子どもが増えてきているように感じます。とくに環境の変化が大きい進学時による不登校や問題行動などが目立つようになり、「小1プロブレム」「中1ギャップ」「高1クライシス」などと呼んだりするようになりました。

 

ここでは主に中学受験後の「中1ギャップ」にならないために、入学までの期間の過ごし方について解説いたします。これは志望校に合格した子どももそうでない子どもも誰にでも起きうる現象です。

 

燃え尽き症候群

毎年、中学受験が終わると、勉強からの解放感というよりは、目標を失って喪失感すら感じてしまう、いわゆる「燃え尽き症候群(バーンアウト)」的な症状になる子どもがいます。

合否に関わらず、受験が終わって達成感はあるものの、生活の中での目標が急になくなって気が抜けてしまい、虚脱感から何もやる気がしなくなるという、一種のにも似た症状です。これは子どもに限ったことではなく、実は親にもみられるもので、毎年のように耳にする話です。

 

とくに第一志望校に不合格でショックが大きかった場合は、気持ちの切り替えができず、いつまでも引きずってしまうことがあるのですが、これも子どもに限ったことではなく親にもみられます。

 

親がいつまでも不合格を引きずっていると、子どもは立ち直れなくなります。いちばん苦しいのは本人です。たとえ口には出さなくても、子どもは親の表情などから察して傷つきます。まずは親が今の状態を受け入れ、次に向けて気持ちを切り替えるようにしましょう。

 

入学までが大事な期間!

燃え尽き症候群の状態が4月の入学まで続くと、いざ中学での授業が始まってもなかなかエンジンがかからず周囲から遅れを取ってしまい、ますますやる気をなくすという悪循環に陥ってしまいます。一般的に多くの私立中学は公立中学に比べ進度が早いため、一度遅れだすと挽回するのは難しくなります。

 

そうならないためにも、入学までにやっておくべきことはたくさんあります。本来なら喪失感に浸っている場合ではないのです。次の目標に向けて、すぐに親子で行動を起こしましょう!

 

2. 入学までにやっておくべき3つのこと

 

 

 

1)大掃除

受験生には正月も何もなかったので、年末の大掃除もなかったと思いますが、受験後から入学までの今の時期が正に受験生にとっての大掃除期間となります。

 

思いきって捨てる

大掃除の基本は「思いきって捨てる」です。中学受験までに数多くのテストを受け、さまざまなテキストを使ってきたと思うので、机周りはプリントや教材等であふれかえっているのではないでしょうか。

 

「中学になっても見返すかもしれない」や「今まで頑張ってきた思い出に取っておきたい」と思うかもしれませんが、中学生になれば何もかもが新しくなります。小学生の教材はほとんど使うことはなく、まず見返すことはありません

 

「弟や妹に」という考えもあるかもしれませんが、やはり自分用の新しいものを用意してあげたほうが本人たちのやる気にも繋がるでしょう。

 

環境が大きく変わるのであれば、思いきって捨てる物は捨ててスッキリし、身の回りも心機一転した方が気持ちも新たに頑張れるというものです。

 

新しい教材を並べる

「たかが整理整頓じゃないか。何を大袈裟な」と思われるかもしれませんが、案外これが重要なのです。

病は気から」や「心機一転」という言葉がある通り、変化に対応するためには、まずは自らが気持ちを整理し切り替える必要があります。

 

小学生の受験モードから中学生モードにスイッチするためにも、これまでの教材等を片付け、何もなくなった机の上や本棚に新たに購入した中学の教科書等を並べましょう

これが思いの外「モチベーションアップ」になるのです。

 

何かを始めるのに「まずは格好から入る」というのも一つのいい手段です。モチベーションを高め、変化に対応するのにたいへん有益ですよ!

 

 

2)学習習慣の維持(英語と数学の先取り学習と資格試験準備)

 

 

 

英語と数学の先取り学習は必須!

中学受験でせっかく身についた学習習慣が途切れてしまうというのは、たいへんもったいない話です。受験ほどの勉強量は必要ありませんが、1日に1時間、最低でも30分でも15分だけでも必ず机に向かうという習慣だけは続けましょう。

 

とくにやるべき学習は、英語数学です。他教科と違い、学習内容が大きく変わりますから、混乱してついていけなくなる生徒も少なくありません。英語と数学は大きく差がつく教科でもありますので、しっかり先取り学習しておくことをおすすめします。心配だったり個人では難しかったりした場合には、家庭教師などに相談し、しっかり指導してもらうとよいでしょう。

 

資格試験にチャレンジ!

これまで受験勉強でやりたくてもできなかった資格試験などに挑戦するにもいい時期になります。今までの勉強を活かし、漢字や算数が得意であれば漢字検定数学検定に挑戦してみるのも新たな目標設定ができていいでしょう。今後も必ず必要となる英語検定に本格的に取り組むのにもいい時期です。

 

歴史地理世界遺産なども、それぞれに検定があり、いろいろきわめてみるのも楽しいでしょう。これらは受験勉強とは違い、本人が興味をもってやれそうなものを、いかにうまくのせてやらせてあげられるのかがポイントとなります。

 

3)思い出づくり

もう一つ大事なことがあります。それは小学校での思い出作りです。学習はこれからいくらでもできますが、小学生という時間は決して帰ってきません。勉強も大事ですが、今しかできない友人との遊びや家族との思い出作りも大事にしてください。

 

とくに中学受験組はこれまで通塾したり学校を休んだりして、あまり思い出作りができていなかったと思います。後で悔いが残らないよう、できる時には思う存分残りの小学校生活家族旅行など、今を楽しむようにしてくださいね。

 

また、これまで家でも塾でも机の前に座っている時間が多く、運動不足になっていたと思います。この時期を利用してスポーツや習い事を再開するなどして体を動かし、体力をつけておくこともおすすめします。

 

3. 中1ギャップにさせないために親ができること

 

 

 

この時期に親が子どもにしてあげられることもいくつかあります。

 

① 生活・学習習慣の徹底

たいへんだった受験が終わったのだから、「今ぐらいダラダラさせてあげよう」というのは決して本人のためになりません。ここは心を鬼にして、生活や学習習慣を徹底させましょう。

 

何も受験期のようにハードにする必要はありませんが、朝はきちんと起きて朝ごはんを食べ、昼は学習したり外で元気に遊んだりし、夜はぐっすり眠るという当たり前の健康的な生活習慣と、前述したようにせっかく身についた学習習慣をなくさせないよう、先取り学習資格試験など、次の目標を持たせてチャレンジさせるようにしましょう。

 

どうしてもダラダラしてしまうようでしたら、やはり家庭教師などの力を借りるというのも一つの手段です。

 

② 親から率先して動く

親のほうがせっかく合格したのに燃え尽き症候群になってしまっていたり、いつまでも第一志望校の不合格を引きずっていたりしていては、子どもはある種の鬱状態を抱えたまま入学してしまう恐れがあり、「中1ギャップ」を起こすリスクが高くなります。

 

まずは親から入学する学校生活に希望を持ち、楽しむようにしましょう。子どもが制服を試着したら、「似合うね!」「いいね」と誇らしく言ったり、いっしょに学校の公式サイトを閲覧して、どんな部活動や委員会があるか調べたり、「こんな行事もあるね」「これも面白そう」などと、ポジティブな意見をいろいろ言ってみましょう。

 

また、新しい教科書をもらったら、「今はこんな勉強するんだね。すごいね。面白そう。楽しみだね」と、いっしょに教科書を読んでみたりするのもいいでしょう。英語などは、いっしょにNHKの英会話やラジオをやってみるのもおすすめです。

 

同様に資格試験も、「私もいっしょに〇〇検定試験の勉強してみようかな」と親から先に勉強を始めるのも1つの手です。親がダラダラスマホやテレビを観ているのに、子どもだけに「きちんとしろ」というのは無理があります。親が勉強していると子どももマネするものですよ!

 

③ 次のゴールを決める

中学受験は1つのゴールだったかもしれませんが、それが人生のゴールではありません。そこで終わりではなく、またすぐ次のスタートを切らなければならないのですが、その切り替えができないと「中1ギャップ」に陥ってしまう可能性が大きくなります。

 

そうならないためにも、すぐに次のゴール(=目標)を決めましょう。以下はその一例です。

  • 学校の最初の試験で学年〇番以内に入る
  • 英語でクラス1位になる
  • 資格を取る(〇級を取得)
  • 部活動をがんばる(レギュラーになる等)
  • 何か本気で打ち込めるもの、得意なものを見つける
  • 本を〇冊読む

など、何かしら本人がやる気になれそうな目標を定めましょう。そのためには、目標が達成できたら「お小遣いUP」や「欲しいものを買ってあげる」など、何かしらご褒美をあげてもいいでしょう。

 

何ごとも最初が肝心です。中学に入学して早々につまずかないためには、中学受験をゴールにせず、新たな目標を見つけてください。何か興味を持って頑張れる次の目標のようなものがあれば、環境の変化にも動じないはずです。

 

何より目標を持って輝いていたほうが、毎日の中学生活が楽しく、新しいクラスの中でも一目置かれる存在になれるでしょう。

 

4. まとめ~まずは大掃除から始めましょう!

 

 

 

今回は「中1ギャップ」にならないために、中学受験後から入学までにやっておきたい3つのこと親がやってあげられることなどをお伝えしました。

 

今年の受験生にとっては春の今が大掃除の時期。部屋がきれいになると、心もきれいになった気がします。部屋のスペースに余裕ができると、心にも余裕ができるようになり、何か新しいことを始める気持ちにもなります。

 

勉強や学習はもちろん、何か生涯を通じて自分の宝となるような趣味打ち込めるものも、心に余裕ができてこそ見つけやすくなるというものです。「芸は身を助ける」ではないですが、何か得意なものがあると今後もさまざまなところで助けとなるでしょう。

 

どうしていいかわからない場合には、とにかくまず大掃除から始めてみましょう。その上で何をしたらいいか、塾講師家庭教師などプロにアドバイスを求めてみてくださいね。

 

 

 

 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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