中学受験生の夏休み!実は重要な親子の会話~成績を伸ばす会話術

  • 2025.08.01
  • 受験情報

 

 

 

 

中学受験を控える受験生には、夏休み中の親子の会話がとても重要となります。それはなぜなのか、どういう会話をしたらいいのか、おすすめの時事会話例注意事項など、休み中の親子の会話について詳しくお伝えします。

 

 

CONTENTS:

 

1. なぜ夏休みに親子の会話が大切なのか?

少ない時間だからこそ有益な会話を

受験生にとって大事な夏!体調不良を避けるために

 

2. 親がしてはいけないNG会話とは?

受験生の親がやってしまいがちなこと

受験生になるべく聞かないであげて欲しい質問とは?

親が意識するべき会話の基本

 

3. おすすめしたい親子の時事会話2025

家族みんなで行う楽しい時事会話

会話例1 トランプ大統領

会話例2 令和の米騒動

会話例3 国内外のスポーツ選手

会話例4 大阪関西万博

 

4. 会話をする際の親の心得

コミュニケーション能力は単なる話上手ではない!?

無理に会話しないのも大切

 

5. 夏休み中の様子に要注意!受験生が陥る3つのパターン

受験生によくある夏のストレス

夏に陥りがちな3つのオーバーワークパターン

 

6. まとめ~親子の会話が夏を制する!?

 

 

1. なぜ夏休みに親子の会話が大切なのか?

 

 

 

 

少ない時間だからこそ有益な会話を

 

夏休みに入ると、学校が休みになるので親子の会話が増えるのかというと、実はそうでもありません。受験生は朝から夏期講習があり、むしろ本格的に受験モードに入るので忙しくなり、家にいる時間が減る可能性があります。

 

顔を合わせる時間が少ないからこそ、親子の会話が重要になります。たとえ短い時間でも、いかに実のある会話ができるかがとても大事です。普通に会話するだけでも頭を使いますし、語彙力社会常識などを知らず知らずのうちに習得できるというメリットもあります。もちろん受験にも有益ですが、それだけではありません。

 

 

受験生にとって大事な夏!体調不良を避けるために

 

受験生の夏休みは、受験一色です。朝から晩まで勉強しています。毎日学校に通っていた1学期とはぜんぜん違い、友人と遊ぶこともたわいない会話をすることもほとんどなくなっています。

 

緊張状態が続く中で、ほっとできるような日常会話たわいないバカ話必要です。それを今してあげることができるのがです。受験生の親の役割の1つといっても過言ではないでしょう。夏休み明けの成績の伸び具合は、少なからず夏休み中の親子の会話に関係するといってもいいでしょう。

 

それではどういった会話が有益で、どういった会話がNGとなるのか、具体的にお話ししていきます。

 

 

2. 親がしてはいけないNG会話とは?

 

 

 

 

受験生の親がやってしまいがちなこと

 

受験生の親となると、どうしても「夏期講習はうまくいっているか」や「模試の結果がどうか」という勉強の話ばかりを聞きたくなります。しかし、前述した通り、緊張状態にある受験生に必要なのは、緊張やストレスを助長させるような会話ではなく、緊張を和らげリラックスできるような会話です。

 

塾でも家でも受験や勉強の話ばかりをされたら、子どもは気の休まる場所がありません。長い日には塾で朝から晩までお弁当を2つ持って勉強している子どもたちです。やっと家に帰ってきて、どんな会話を望むでしょうか。

 

 

受験生になるべく聞かないであげて欲しい質問とは?

 

日頃から次のような質問をよく子どもにしていないでしょうか。

 

今日の授業はどうだった?」

「どんな勉強をしたの?」

「少しは進んだ?」

「テストはどうだった?」

 

上記のような質問は基本的にNG質問です。これらNG質問を矢継ぎ早にしていないでしょうか。恐らく子どもも「べつに」や「まあ」などと面倒くさそうにほとんど答えず、会話にもならないでしょう。

 

 

親が意識するべき会話の基本

 

基本は疲れて帰ってきた子どもに対し、どんどん質問をぶつけるのではなく、子どもから話し出すのを待ってあげることです。いろいろ聞きたい気持ちをぐっと我慢して、親は質問者にはならず、聞き役に徹するのがベターです。

 

子どもと会話ができるチャンスがあれば、それを逃さず、少し勉強から離れた内容の話をしましょう。親子のコミュニケーションも取れ、親子双方にとっていい気分転換にもなり、いろいろな面で良い効果が生まれるはずですよ。

 

 

3. おすすめしたい親子の時事会話2025

 

 

 

 

家族みんなで行う楽しい時事会話

 

食事時など、少しゆっくり時間のある時にぜひおすすめしたい親子会話が、堅苦しくない時事会話です。「堅苦しくない」というのがポイントです。

 

つい「受験に向けて少しでも成績UPになりそうなことを」と考えてしまいがちですが、子どもは「食事中まで学習させようとするのか」と反発を覚えるかもしれません。

 

会話の中で少しでも勉強になるようなことがあればラッキーくらいで全く問題ありません。親子の会話は「楽しい」を最重要ポイントに考えましょう。

 

例えば、2025年の時事として、下記の会話例1~4のような会話が考えられます。朝晩の食事時などに、家族みんなでクイズやゲーム感覚で行い、常に楽しい雰囲気になるように心がけてくださいね。

 

 

会話例1 トランプ大統領

(TVを観ていてトランプ大統領が出てきたらできる会話)

 

「この人誰だかわかる?」

「トランプ大統領でしょ」

「よく知ってるね。どこの大統領?」

「アメリカに決まってるじゃないか」

「えらいねー。なんで知ってるの?」

 

上記のような簡単な時事会話から、トランプ政権が掲げる政策関税に関すること、ロシアのウクライナ侵攻の停戦交渉の話などをさりげなく、そして楽しくわかりやすく話してあげるとなおいいでしょう。

 

この時、子どもがきちんと質問に答えられたら、たとえ当たり前のことでも最後には必ずほめてもちあげることも忘れないであげてください。

 

 

会話例2 令和の米騒動

 

 

 

2025年は古古古米など備蓄米の話題が連日ニュースとなりました。そこで次のような会話が考えられます。

 

「今日スーパーに行ったけど、お米がまだまだ高いわ~」

といった日常のぼやきのような会話から、

「でも、これでも少しは安くなったのよ。ちょっと前はいくらだったか知ってる?」

そして、

「価格高騰から政府が蓄えていた古いお米を放出したから安くなったんだけど、この政府が蓄えていた古いお米、古米のこと、ほら、あれなんていうんだっけ。知ってる?」→(備蓄米)

「じゃあ、米不足に対応した農林水産大臣の名前は?」→(小泉進次郎さん)

 

さらに、広げて

「小泉大臣の奥さんは?」→(滝川クリステルさん)

「では、その彼女が東京オリンピック誘致で言った有名な5文字の台詞はなんでしょう」→(おもてなし)

 

上記のようにちょっとしたクイズ番組みたいな雰囲気で話してみるのも面白いでしょう。

また、そこからお兄さんの小泉孝太郎さんやお父さんの小泉純一郎元首相の話まで広げてみるのもいいですね。

 

その際もただの知識の押しつけとならないよう、その時感じた自分の意見や感想などを楽しく話せるようにしてください。

ポイントはあくまで、クイズや日常のたわいない会話を楽しむのであって、決して試験のような問題を出して答えさせるといった緊張を強いることはしないでください。

 

 

会話例3 国内外のスポーツ選手

 

野球などスポーツが好きな子どもなら、長嶋茂雄さん逝去の話から背番号の話、松井秀喜さんの国民栄誉賞から、今年も二刀流で活躍しているドジャースの大谷翔平選手の話などにも広げることができます。

 

「今年も大谷選手がMVP取ると思う?さすがに3年連続は無理かな」「もし取ったらすごいよね」などと話せるでしょう。

 

また、野球以外でも、「サッカー選手で国民栄誉賞をもらえそうな人っているかな」などと聞いて、きちんと自分の意見が言えれば、それも本人の大きな力になります。

 

むしろスポーツ選手のことは、子どものほうが詳しいかもしれません。

「今サッカーでいちばんすごい選手って誰?」「どういうところが他の選手と違うの?」

などと親も興味をもって聞き出し、逆に教えてもらうのもとてもいい親子の会話になります。

 

ついでに、これまで国民栄誉賞を受賞した人物やその感想今年受賞しそうな人をいっしょに予測してゲームのようにしても楽しいでしょう。

 

 

会話例4 大阪関西万博

 

 

 2025年に国内であった大きな出来事といえば、やはり「大阪関西万博開催」ではないでしょうか。連日ニュースなどで報道されていますし、大きな話題にもなっています。

 

「万博の公式キャラクターの名前知ってる?」→(ミャクミャク)

などと聞き、そこから名前のいわれや意味などを話してどう思うか感想を聞き、「気持ち悪い」と炎上したこともありますが、今は売り切れ続出するぐらい大人気になっているなど、話はいろいろと膨らむでしょう。

 

各国のパビリオンの話から、国旗を見てどこの国か当てたり、どんな特徴があるのか話したりするのも楽しいですし、学習にもなります。受験生なので万博に行くことはできなくても、行った気になれるくらい楽しく会話できたらいいですね。

 

さらに、前回の大阪万博にもふれ、「太陽の塔」や岡本太郎さんの話に及んで、日本のアート・芸術の話にまで話を広げることもできます。こう考えると会話のネタはつきることがありません。

 

 

4. 会話をする際の親の心得

 

 

 

 

コミュニケーション能力は単なる話し上手ではない!?

 

夏休み中の時事会話や日常のたわいない親子会話は、受験生にとってとても価値ある有益な学びになるとお伝えしていますが、それは最近の中学入試の傾向を見てもわかります。

 

社会や国語はもちろんのこと、最近の入試問題は算数や理科でも時事的な内容を含んだり、問題文が長文化したりする傾向があり、読解力語彙力考える力が必要とされています。

 

また、問題文の中に、問題には直接関係のない情報が含まれ、必要な情報だけをしっかり読み取り、活用できる力があるのか、受験生を試しているような問題も見られます。

 

普段の会話でも、多少なりともこのような力を必要とします。会話しながら自然のうちに必要な情報の取捨選択をしなければならないからです。コミュニケーション能力が上がれば、自然と理解力判断力表現力説明力も上がることになります。コミュニケーション能力とは、決して単に話し上手ということではないのです。

 

 

無理に会話しないのも大切

 

夏休み中の親子会話は、強要するものではありません。子どもも勉強で疲れているので、現実的には前述の時事会話例のようにはいかないでしょう。思った以上に会話が進まないことも承知の上です。

 

大事なことは、会話が進まなくても親がイライラしないことです。無理に話しをさせる必要はまったくありません。そんな時は、

「今日も暑かったね。体調だいじょうぶ?」「アイス買ったんだけど、食べる?」

のように体調を気遣う言葉好きなデザートの話など、やさしい声かけをするくらいにとどめておきましょう。

 

あくまで、夏休み中の親子会話はリラックスして気分転換できたり、楽しくコミュニケーションしたりすることが目的です。

くれぐれも、親との会話が「面倒くさい」「疲れる」などと子どもに思われないように気をつけてくださいね。

 

 

5. 夏休み中の様子に要注意!受験生が陥る3つのパターン

 

 

 

 

受験生によくある夏のストレス

 

夏休みに入ると、塾では夏期講習などこれまで以上に受験に向けてヒートアップしていきます。塾によっては、塾生全員が頭に鉢巻きをして、気合いが入った様子の熱い授業風景を目にすることもあります。

 

その流れにうまく乗ることができる子どももいれば、できない子もいます。さらに夏の暑さも加わって夏にストレスを溜めてしまう受験生は毎年たくさんいます。まだ入試まではあと4~5か月あります。あまり無理をし過ぎて心身の調子を崩してしまわないように注意しなければなりません

 

 

夏に陥りがちな3つのオーバーワークパターン

 

子どもの様子をよく注意して見ていてあげてください。体は健康なのに何か様子がおかしいと思ったら、次の3つのいずれかのパターンに陥っている可能性があります。

 

①塾のスピードについていけなくなるパターン

②塾のスピードに無理やりついて行って途中で息切れしてしまうパターン

③授業数が増えることにより、学習リズムが乱れ優先順位がわからなくなるパターン

 

いわゆるオーバーワーク状態、疲労困憊している状態をいいます。このような場合、子どもは苛立って反抗的な態度に出るかもしれませんが、この時も親が一緒になってイライラするのは避けてください。ここで親子ゲンカをしても状況を悪化させるだけで何のメリットもありません。

 

休み中のトラブルを避けるためにも、親は一番近くで子どもの様子を見て、うまく声かけしたり、会話したりして息抜きをさせてあげてください。子どもの話をよく聞き笑顔で会話を交わし、少しでも気持ちよくこの暑い夏を上手に乗り切っていきましょう。

 

 

6. まとめ~親子の会話が夏を制する!?

 

 

 

 

今回は受験生にとって、「夏休み中の親子会話がいかに大切か」ということについてお伝えしました。そのいちばんの目的は“息抜き”です。たわいない会話でリラックスし、ほんの一瞬でも受験のことを忘れて気分転換できればそれでいいのです。

 

そして、余裕があれば時事など深掘りして話し合えるような会話を、ゲーム感覚で楽しく会話できるのが理想です。これらの会話によって知らず知らずのうちにコミュニケーション力ディベート力語彙力理解力判断力考える力などが身につき、受験にも有益に働きますし、成績にもいい影響を及ぼすでしょう。

 

逆に口を開けば親子ゲンカになるようでは、伸びる成績も伸び悩み、またケンカになるといった悪循環に陥ることになりかねません。当然、成績にも悪影響を及ぼすでしょう。思った以上に休み中の親子会話の影響は大きいものと認識しておいたほうがいいと思います。もはや「親子の会話が夏を制する」といってもいいでしょう。

 

もし受験生本人の様子に少しでも不安を感じ、何かしらのよくないパターンに陥っているかもしれないと思ったら、早めに受験のプロ講師ご相談ください。夏休みが明ける前に軌道修正しましょう。夏の不安は夏のうちに解消です!

 

 

 

 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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