子供のことを深く知るためには

  • 2014.11.22
  • プロ教師日記
私は指導の時にいつも意識していることがあります。それは「子供の動機を探る」ということです。
もう少し分かりやすく言うと、「子供の行動そのもの」よりも、「なぜその行動をしたのか」を考えるということです。

以前ある生徒の指導の時に、このようなことがありました。
指導の始めに、前回出した宿題を確認しようとしたら、全く出来ていませんでした。
ここで表面的に判断すれば、宿題が出来ていないのでサボっているということになり、「なぜやっていないんだ!」と叱る、というのがよくある光景でしょう。

しかし、私は何か出来なかった理由があったのかなと考え、直接子供に聞いてみました。
すると子供は実は2時間もかけて宿題に取り組んだが、分からなかったと言うのです。
ノートをよく見れば、書いては消すことを何度も繰り返したような跡が残っていました。

私はこれを見たときに、もしノートの一部だけを見て、宿題を全部やっていないからと頭ごなしに叱っていたらと思うとゾッとすると同時に、この子の学力のレベルに見合わない宿題を出してしまった自分を恥じました。
もちろん子供なので、サボったり、ごまかしたりすることもあるでしょう。
そういう時は叱りますが、それでも頭の半分は、なぜサボってしまったのかと考えるようにします。

この、なぜ?なぜ?を繰り返していくと、その子の物事の考え方や判断基準が理解出来るようになるのです。
また大人がこういう姿勢で子供と接していると、子供も自然と論理的に物事を考えたり、色々なことになぜ?と疑問や興味を持つようになります。
このように子供の行動には動機があります。表面的な行動よりも、その動機を探る方がよりその子供のことを理解出来、子供も自分のことを理解してもらえると、より安心感を得られることでしょう。


◆算数科 前田敏孝◆
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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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