言い聞かせるより"思わせる"

  • 2014.12.29
  • プロ教師日記
「うちの子、昔はあんなに素直だったのに、最近は...」とお思いのお母様はいらっしゃいませんか?
遅かれ早かれ、大人の言う事をなかなか聞き入れようとしない時期は、大半の子に訪れます。
それは健康的な成長過程ではありますが、親御さんとしてなかなか悩ましい時期なのは事実でしょう。

そのような子に、どのように物事を伝えたら良いのか。私はしばしばこのような方法を使います。
例えば、よく計算ミスをする子に対して「計算ミスばかりしていてはダメだ」とストレートに言うのではなく「計算ミスばかりしていたら...ねぇ...?」とぼやかすのです。
難しい時期の子供は、はっきりと言われた事には反発心が生まれがちです。
ですからあえて曖昧な部分を残しておいて、「...」の部分に入る自分にとって都合の悪い言葉を、子供自身で想像させ、そうなると思い込ませるのです。

逆に褒める時も「算数がすごく得意だね」ではなく、「昔は算数が苦手だったのになぁ...!」と言うと、子供はその言葉を「(昔は苦手だったのに)今は算数が得意だ!」と自分の頭で変換します。
子供に限らず、人は他人から言われる事よりも、自分で思った事の方が素直に聞き入れられるのです。
「昔は~だった」と言う事によって、自然に「今は~である」と連想してくれるので、とても使いやすいです。

私は指導で生徒さんが受けてきたテストのお直しをする時に、ミスについてはあまりしつこく責めません。
生徒さん自身に「この問題は合わせられたのにな」とか、「このミスした問題が合っていれば○○点だったな」と思わせる事を常に意識して、なぜ間違えたかを分析した後は淡々と解説していきます。
この方が経験的に見て効果があるように思います。
この"思わせる"テクニックは少々難しくはありますが、ぜひ実践してもらえたらと思います。


◆算数科 前田敏孝◆
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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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