手段と目的を分けること

  • 2015.11.02
  • プロ教師日記
子どもの成績が上がらないからとイライラしていませんか?
もしもイライラされているのなら、そのイライラは当然子どもに伝わりますので、勉強に集中出来ない要因となり、さらに成績が伸び悩むという悪循環に陥ってしまいます。何とか歯止めをかけたいものですね。
ではどうすればいいのでしょうか?
 
まずは今一度、「そもそも子どもの成績を上げるのは何のためか?」と考えてみて下さい。
おそらく「志望校に合格するため」でしょう。
では、「志望校に合格するのは何のため」ですか...?
 
ここで私が求めているのは、質問に対する答えではありません。
おそらく各家庭で教育方針や哲学も異なるので、答え は1つとは限りませんし、絶対的な正答があるわけでもないでしょう。
私が言いたいのは、この質問と改めて向き合う事により、"目的"と"手段"をしっかり分けて欲しいという事です。
そして可能ならば、なるべく遠い将来まで、段階的に繋がっていく"目的"と"手段"を想定するのも良いでしょう。
 
仮に、「志望校に合格して、思い描いている楽しい学校生活を送る事」を、近い将来の目的だとしましょう。
すると、今はあたかも成績を上げるという事を"目的"として日々勉強しているようですが、その先に「合格後の楽しい学校生活」という次の"目的"を定めると、「成績を上げたい」という目の前の"目的"は、たちまち次の目的を得るための"手段"になるのです。
 
"目的"とは、それに向かって 努力し、到達する事を熱望する対象ですが、"手段"となれば、感情的になる必要がありません。
手段と目的を混同してしまうと、手段に感情が入り混じってしまい、冷静な判断が出来なくなってしまいます。それに、日頃のテストの成績で一喜一憂していると不必要に疲れてしまいますね。
 
かく言う私も、生徒さんの成績を上げる事は、あくまで手段の1つと捉えています。
目的を「志望校に合格して、親子が喜んでいる姿を見る事」と定める事で、そのための"手段"となる「生徒さんの成績を上げる」という事を、深く冷静に分析する事が出来るからです。
 
中学受験をうまく乗り切るためには、気分や感情に振り回されるのではなく、計画的かつ戦略的に考えなければいけません。ぜひ 、目的と手段を混同しないようにご留意下さい。
 
 
 
◆算数科 前田敏孝◆
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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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