受験生の食事 夜食って必要?その夜食、大丈夫?

  • 2019.05.24
  • 受験レシピ

⻑い期間受験勉強をしていく上で、それぞれ⾃分にあった勉強スタイルが確⽴されていくと思います。



以前にも書きましたが、勉強の時間帯や生活リズムで言うと朝型のスタイル(早寝早起き)で朝食をしっかり食べることが一つの理想形であると思います。
しかし、朝よりも夜の方が勉強がはかどる、また、塾などでどうしても夜型になってしまうなど、人によってスタイルは様々かと思います。

夜遅くまで勉強する人の中には、夜食というものを食べる機会が多い人もいます。
この「夜食」とは、夕食後に夜遅くまで勉強をしていると血糖値が下がり、それにより集中力が下がり、空腹感を覚え勉強がはかどらない、といった場合に食べる食事のことです。


しかし、夜食は気をつけなければならないこともあります。
例えば、食べすぎて逆に眠たくなってしまう、深夜の食事により体重が増えたり、肌や体調のコンデションが崩れやすくなる、夜の寝つきが悪くなるなどのことも起こってきます。

今回は、夜食のメリットとデメリットを理解し、何をどのように食べるのが良いのかのポイントをご紹介します。



夜食のメリット・デメリット

<メリット>
・脳にエネルギーが補給され、その後の集中力などが上がる
・勉強に息詰まった時の気分転換
・適度な夜食により、寝つきが良くなる
・やる気が出る
など
<デメリット>
・深夜の夜食による体重増加リスクが上がる
・生活習慣病のリスクが上がる
・夜食後に眠たくなる
・寝つきが悪くなり、中々寝られなくなる
・就寝中に胃や腸が働き、翌朝に疲れが残る
・肌が荒れたり、胃がムカムカする
など



◉何を食べたらいいの?

夜食は、食べる時間帯が夜遅く、就寝前ということもあり、胃や腸に負担のかからない、油が少なく消化に良いものが基本になります。

そして、速やかに脳のエネルギーとなる糖質や、疲労回復などの面からはビタミン、少量でしたらたんぱく質もバランスよく含むものが望ましいです。
また、気分転換やリラックスをする際には、温かいハーブティーなど良い就寝にも繋がるものがオススメです。


◉どれくらい食べたらいいの?

カロリーは合計で200kcal 未満が望ましいです。

200kcal 以上になってしまうと、就寝中にそれらの消化で胃腸に大きな負担がかかり、翌朝も疲れが取れないままの起床につながる恐れもあります。
また、お腹いっぱい食べてしまうと、その後眠たくなってしまうことにつながるので、腹6〜8分目を意識して、あくまで脳のエネルギー補給ということを前提にして下さい。


◉いつ食べたらいいの?

一般に、人の副交感神経(就寝に向けリラックスさせる神経)が働き、成⻑ホルモンが出始めるのが22 時からと言われており、それ以前に夜食を済ませておくことが一つの目安となります。
また、就寝の2〜3時間前に取るのが理想ですが、消化の良いものを少量でしたら1〜2時間前でもいいと思います。


◉NG な食べ物は?

消化に負担のかかる、揚げ物やお肉などはもちろん、食物繊維の多い根菜類や生野菜は避けて下さい。
また、質の良い睡眠のためにも、刺激物やカフェインなどもNGです。そして、ついつい噛まずに飲み込みがちな麺類なども、夜遅くに食べると消化・吸収に時間がかってしまいます。

ここまで、夜食を食べる際のポイントについてご紹介してきましたが、200kcal 未満の軽食であっても、その分1日の摂取カロリーは確実に増えるわけですので、それにより体重増加や、心身への負担は多少なりとも上がってきます。

このことからも、夜食は毎晩ではなく、特に集中したい日や、空腹や疲れを感じる日に食べるといった考慮や、もし夜食を毎晩食べたい場合には、その他の3食の食事量やカロリーを少し抑える工夫も必要です。



これらのことを踏まえて、是非、受験勉強に夜食を上手に取り入れてみてください!



<レシピ>

〜手軽に、素早く脳のエネルギーチャージ! ヨーグルトトライフル〜
(カロリー 1 個/73kcal)

【材料】(2 個分)

・ヨーグルト(無糖)……200g
・はちみつ……小さじ1
・ブルーベリー……8粒
・いちご……2個
・キウイ……1/2 個
・カステラ……1切れ



【作り方】

① ザルにキッチンペーパーを敷いた上にヨーグルトを入れ(ザルの下には一回り小さめのボールなどをおく)、ラップをかけそのまま半日ほど冷蔵庫で置き、水切りヨーグルトにする。
*約半分の重さになるまで、水切りをする!
② 水切りヨーグルトにはちみつを混ぜ、カステラは食べやすい大きさにちぎり、苺とキウイは食べやすい大きさに切る。
③ 容器に水切りヨーグルト、カステラ、果物を交互に入れたら出来上がり!



ヨーグルトは消化にも時間がかからず、適度なたんぱく質も含むため夜食には向いています。
また、はちみつやカステラを加えることで、素早く脳のエネルギーとなる糖の補給もおこなえます。

これに、ビタミンを豊富に含むフルーツを合わせると、バランスの良い夜食となります。



〜もうひと頑張りする前に!あさりとにらの卵雑炊〜
(カロリー 197kcal)

【材料】

・あさり……8個
・にら……2束
・卵……1個
・ごはん……50g
・水……200ml
・塩……小さじ1/4
・しょうゆ……小さじ1



【作り方】

① あさりは塩水につけ砂抜きをし、にらは3cm ほどの⻑さに切っておく。
② 鍋に水とあさりを入れ、あさりの殻が開くまで中火に4〜5 分程かける。
③ あさりをいったん取り出し、そこにごはんを入れさらに5 分程火にかける。
④ にらと溶き卵を加え、卵が半熟に固まる頃に、塩、しょうゆで味付けする。
⑤ 最後にあさりを戻して、ひと混ぜしたら、出来上がり!



あさりは脂肪が少なく低エネルギー食材でありながら、不足しがちなカルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルをたっぷりと含んでいます。

特に鉄が豊富で、受験生にも見られがちな貧血を予防する上では欠かせない栄養素です。
鉄は、体内では吸収されにくい成分ですが、ビタミンC を含む野菜などと一緒にとると吸収率が高まるため、今回はビタミンC が豊富なにらを入れました。


また、温かいものは内蔵機能を活性化し、消化・吸収の負担も軽減してくれます。

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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