
2026年の中学入試から、今回は関西圏最難関の共学校、西大和学園中学校について振り返ります。今年度の受験データを細かく分析、各科目の傾向やポイント、2027年の対策等について徹底解説いたします!
CONTENTS:
1.西大和学園中入試の特徴
西大和学園中は関西圏の最難関共学校と位置付けられています。募集定員は、男子180名に対し女子は40名と大幅に少なく、特に女子受験生にとってはかなりの狭き門となり、関西のトップクラスの女子が集まる入試となっています。
実際、今年も女子の合格最低点は男子より9点も高い結果でした。しかし、男女間の点差は近年縮まってきていましたが、今年はまた点差が開きました。ちなみに、2020年度入試では40点の差がありましたが、以後18点→8点→10点→5点→2点→9点と推移しています。
西大和学園中の入試は、国語・算数・理科の3科受験または国語・算数・理科・社会の4科受験を出願時に選択することができます。
試験時間と配点は、国語、算数が各60分で150 点、理科と社会は各40分で100点の合計500 点満点で評価されます。評価得点の計算方法は以下の通りです。
<3教科型> 評価点
国語・算数・理科の合計点×1.25
<4教科型> 評価点=下記①②のうち高得点の点数
①国語・算数・理科・社会の合計点
②国語・算数・理科の合計点×1.25
また、西大和学園中は3教科型・4教科型以外に帰国生入試のほか、英語重視型入試もあり、下記A・Bの2種類のどちらかを選択することになります。
<英語選択型入試A >
国語と算数が各60分の150点、英語の筆記試験が40分の100点、英語のエッセイライティングが30分の70点、英語面接が30点の計500点満点で評価されます。
<英語選択型入試B >
国語と算数が各60分の150点、日本語による面接と英検取得級により加点されます。加点は英検1級で60点、準1級で45点、2級で30点です。
※英語重視型入試の算数の試験内容は、通常の3科・4科で受験する生徒の試験内容とは異なります。
その他、西大和学園では「21世紀型特色入試」があります。試験内容は、適性検査型の筆記試験とグループディスカッションと面接です。ご興味のある方は、西大和学園の公式サイトにてご確認ください。
2.2026年の入試データ
(前年比)<人>
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募集人員 |
志願者数 |
受験者数 |
合格者数 |
実質倍率〈倍〉 |
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男子180 女子40 合計 220 |
773(-117) 226(-13) 999(-130) |
713(-49) 214(-11) 927(-60) |
396(+20) 86(+2) 482(+22) |
1.80(-0.23) 2.49(-0.19) 1.92(-0.23) |
※帰国生・英語重視型入試・21世紀型特色入試除く
西大和学園中の受験者数は、ここ数年減少傾向にあり、今年は受験者数が大きく減りました。合格者数は増加したので、実質倍率は大きく下がり2倍を割り込みました。
男女別に見ると、女子受験生は比較的安定していますが、男子受験生は2年連続で50名ほど減少しています。男子受験生は5年連続の減少となり、過去最少となった昨年をさらに下回りました。
3.西大和学園中志願者の受験日程パターン
西大和学園中志願者の受験日程パターンを表したものが下記の表です。
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前受け校 |
・愛光(愛媛)・北嶺(北海道)・岡山白陵(岡山) |
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1日目 1/17(土) |
2日目 1/18(日) |
3日目 1/19(月) |
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<午前> ・灘(兵庫) ・甲陽(兵庫) ・大阪星光(大阪) ・神戸女学院(兵庫) ・四天王寺(大阪) ・高槻(大阪) ・六甲学院(兵庫) <午後> ・明星(大阪) ・帝塚山(奈良) ・大阪桐蔭(大阪) |
<午前> ・灘(兵庫) ・甲陽(兵庫) ・清風南海(大阪) ・帝塚山(奈良) ・明星(大阪) ・金蘭千里(大阪)
<午後> ・西大和学園(奈良)
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・東大寺学園(奈良) ・洛南高附属(京都) ・神戸女学院(兵庫) ・清風(大阪) ・帝塚山(奈良)
【4日目以降(1/20~)】 ・洛星(京都) ・六甲学院(兵庫) ・清風南海(大阪) ・大阪桐蔭(大阪) |
西大和学園中の入試は、統一入試日の2日目(今年は1/18日曜日)の午後に行われます。
その前後で西大和学園と同等またはそれ以上の最難関校にチャレンジするか、手堅く受験するのか、また男女によっても併願校は大きく変わってきます。
【男子】
統一入試日までの前受けに、愛光や北嶺、岡山白陵など受験します。統一入試日初日と2日目の午前に2日間受験の灘や甲陽を受験するか、初日午前に大阪星光、高槻、六甲学院などを受験し、午後に明星や帝塚山、2日目の午前に清風南海、帝塚山、明星などを受験し、午後の西大和に臨むパターンが多いようです。
3日目は、東大寺学園や洛南高附にチャレンジするか、手堅く清風や帝塚山などを受験するのか分かれます。4日目以降は、洛星、六甲学院、清風南海、大阪桐蔭などとなります。
【女子】
統一入試日までの前受けに、愛光や岡山白陵などを受験し、統一入試日初日の午前に四天王寺か高槻、午後は帝塚山か大阪桐蔭、2日目の午前に清風南海か帝塚山、金蘭千里などを受験して、午後の西大和に臨むパターンが多いようです。
3日目は、洛南高附にチャレンジするか帝塚山などを受験、4日目以降は清風南海や大阪桐蔭などとなるでしょう。また、統一入試日初日と3日目の2日間受験で神戸女学院を受験する女子受験生もいます。
併願校をどこにするかは各ご家庭、各個人によって異なります。男女ともに併願校に迷ったら、生徒1人ひとりの現状を踏まえた上で的確なアドバイスをしてくれる中学受験のプロ家庭教師に相談するといいでしょう。
4.大手塾別合格者数
関西大手進学塾の西大和学園2026年合格者数は多い順に下記の通りでした。
(前年比)<人>
|
浜学園 |
馬渕教室 |
希学園 |
日能研 |
能開センター |
|
270(+4) |
137(-33) |
116(+14) |
100(-6) |
68(-4) |
|
SAPIX |
進学館 |
第一ゼミナール |
京進 |
|
|
61(-6) |
18(+4) |
5(+3) |
5(+2) |
|
今年も4名とはいえ合格者数が増加している浜学園の独走状態が続き、トップの座を揺るがないものとしています。昨年は合格者数が50名以上増加した馬渕教室でしたが、今年はまた大きく減少し、浜学園との差がさらに開きました。
合格者数の順位を見ると、合格者数が増えた希学園が、合格者数が減った日能研を抜いて、馬渕教室に次ぐ3位となりました。また、合格者数自体は多くありませんが、昨年7名から14名に倍増した進学館は今年も合格者数が増加し、今後の注目株となっています。
西大和学園中は東京入試も行っているため、関東の受験生が本命の関東の中学受験前に前受けとして受験する受験生も多くいます。関西には教室がないので上記表には含まれていませんが、関東の大手進学塾の早稲田アカデミーも51名(昨年は69名)の合格者を出しています。ただし、この中で実際に進学する生徒は一握りです。
また、元々関東の進学塾で2011年に関西に進出し、現在関西で5教室を展開するSAPIXも61名の合格者を出していますが、関西の教室に限ると8名のみとなっています。
5.科目別成績データ
西大和学園中学校2026年入試の合格者の各教科の平均点と受験者平均点との差は下記の通りでした。
(前年比)<点>
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受験者平均 |
合格者平均 |
合格者平均との差 |
最高点 |
|
国 語 (男子) |
102.6(+14.4) |
109.8(+15.1) |
7.2(+0.7) |
138(+10) |
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国 語 (女子) |
109.3(+16.4) |
120.5(+19.4) |
11.2(+3.0) |
138(+9) |
|
算 数 (男子) |
85.1(+7.3) |
95.7(+2.1) |
10.6(-5.2) |
127(-17) |
|
算 数 (女子) |
78.9(+10.2) |
93.6(+4.0) |
14.7(-6.2) |
119(-11) |
|
62.3(+3.0) |
67.5(+2.1) |
5.2(-0.9) |
96(+5) |
|
|
理 科 (女子) |
59.0(+3.2) |
67.2(+3.9) |
8.2(+0.7) |
82(-2) |
|
社 会 (男子) |
65.6(+2.3) |
69.2(+1.4) |
3.6(-0.9) |
91(+2) |
|
社 会 (女子) |
65.7(+4.0) |
70.1(+2.9) |
4.4(-1.1) |
84(-2) |
|
合 計 (男子) |
316.7(+28.9) |
344.1(+23.3) |
27.4(-5.6) |
423(+2) |
|
合 計 (女子) |
313.7(+35.2) |
354.0(+32.1) |
40.3(-3.1) |
394(-10) |
※国語と算数は各150点満点、理科と社会は各100点満点の合計500点満点
西大和学園中の2026年入試は、全教科で昨年度より易化しました。昨年の入試が直近10年で最も難度の高い試験でしたので、ある程度予想通りでしたが、今年度は易化しています。
特に国語は昨年よりも大きく易化し、例年と比較しても易しい試験でした。男子180名に対して女子は40名の募集なので、関西トップレベルの女子生徒が集まります。合格者最低点も毎年男子よりも女子の方が高く、今年も男子の合格最低点が323点に対し、女子の合格最低点は332点と、男子よりも9点高い結果となりました。
6.西大和学園中、科目別の傾向と対策
今年度の西大和学園中入試を参考に、教科ごとの傾向と来年度2027年の対策をご紹介します!
◆国語

【試験時間・配点と構成】
西大和学園中の国語入試は60分150点満点の試験で、大問3題構成です。今年も大問1と大問2は長文読解で、例年論説文と物語文が出題され、今年も同様でした。
大問3では、西大和学園中の特色でもある段落整序問題が出題されます。この問題は毎年出題され、配点も大きいので、しっかり対策をして得点しておきたいところです。
【難易度】
2026年度国語入試は、昨年、一昨年に比べて大きく易化し、男子の受験者平均点で得点率68.4%、女子の受験者平均点で得点率72.9%と高く、女子の合格者平均点では得点率80%以上となりました。ここ数年で最も易しい試験となりました。
【傾向と対策】
例年大問3題構成で、大問1が論説文、大問2が物語文、大問3では整序問題という出題も例年通りでした。今年は大問1と大問2でそれぞれ小問の記述解答が2問ずつあり、大問3でも記述解答が1問ありました。
昨年は50字、80字が各1問、90字が2問の計4問の記述がありましたが、今年は40字、45字が各1問、50字が2問、100字が1問の計5問でした。記述解答の問題数が昨年に比べ1問増えましたが、長文解答が減ったのも受験者平均点が上がった要因の1つかと思われます。
例年40~50字くらいの記述から80~100字くらいの長文記述まで出題されています。端的にまとめる力も長文をしっかり書き切る力も必要です。記述トレーニングをしっかり行っておきましょう。
西大和学園中の特色でもある大問3の段落整序問題ですが、今年度は文の整序問題でした。基本的に考え方は同じなので、しっかり対策しておきましょう。
◆算数

【試験時間・配点と構成】
西大和学園中の算数入試は60分150点満点の試験で、今年も例年通りの大問4題構成でした。問題用紙はB5用紙8ページの冊子形式で、問題用紙とは別に解答用紙があり、解答のみを書く形式で解き方を書く欄などはありません。問題冊子は、昨年を含め10ページの年が多く、今年は2ページ減りました。
【難易度】
2026年度の算数入試は、昨年たいへん難易度の高い試験だったので、今年は昨年に比べれば易化していますが、例年と比較するとまだ難度高めの試験内容でした。男子の合格者平均点が100点に達しなかったのは今年と昨年を含め、直近10年で3回だけです。
【傾向と対策】
出題形式はここ数年変わらず大問4題構成で、大問1~3までが小問集合、大問4はじっくりと考えさせる1問となっています。このような構成が多いのですが、年度により大問1と2が小問集合で、大問3と大問4がそれぞれ1つの大問として出題されることもあります。
出題単元は、例年さまざまな単元から出題があり、計算問題に始まり、平面図形、立体図形、数論、場合の数などの単元が頻出しています。
大問1~3は同じ小問集合とはいえ、大問1の小問集合は計算問題なども含まれ得点源となります。今年もそうですが、西大和学園中受験生であれば大問1での失点は許されない内容でした。
大問3までは小問集合なので、必ずしも大問中の前半が簡単で後半が難しいというわけではありません。今年も大問3は小問1よりも小問2のほうが解きやすかったと思われます。
大問4は1つの大問なので、やはり後半に難問が多く、今年度も後半は難問でした。
このような少し変わった問題構成なので、西大和学園中を志望するのであれば過去問などで問題に慣れておき、解き進め方などの対策もしておきましょう。
問題を取捨選択できるテクニックなど、上手に解き進めていける試験スキルも合否を分ける重要なポイントになります。また、解き方を書く欄がないので、単純な計算ミスや誤字、転記ミスなどといったケアレスミスは致命傷となりますから、十分に注意してください。
※ケアレスミスの対処法については、下記のブログ「3.算数でよくあるケアレスミスとその対処法」で詳しくご紹介していますのでご参照ください。
↓↓
『得点アップにつながる答案用紙の書き方!ケアレスミスをしやすいタイプと対処法』
◆理科

【試験時間・配点と構成】
西大和学園中の理科入試は40分100点満点の試験で、出題構成は今年も物理、化学、生物、地学の4分野から各1題の大問4題構成と例年通りでした。
問題用紙はページ数の多い冊子形式でボリュームがありますが、図や写真、グラフ、表なども多いので、さほど多くの文字数を読まされるわけではありません。それでも試験時間が40分と短いので、読み解くスピードが必要です。
【難易度】
2026年度の理科入試は、ほぼ例年並みの難易度でした。2024年がやや易しく、2025年は難度の高い試験で、今年はまた易化して2025年と2024年の間くらいの難易度となり、ほぼ例年並みに戻りました。
今年度は昨年に比べて計算問題が増え、選択問題が減りました。通常計算問題が増えると平均点は下がりがちですが、今年は比較的わかり易い計算問題が多かったため、下がりませんでした。
【傾向と対策】
西大和学園中の理科入試は試験時間が40分と短いため、問題の取捨選択や時間配分がとても大事です。解き進め方としては、比較的解きやすい前半の地学と生物分野であまり時間を使わず、後半の化学と物理分野にしっかり時間を残したいところです。
ただし、生物と地学分野を疎かにしていいわけではありません。難度の高い化学と物理分野に時間をかけ、しっかり取り組むのは大事ですが、生物と地学分野は得点源となるところです。安易に点数を落としては話になりません。
今年度は大問2の地学分野でも計算問題が出題され、大問3の化学分野はやや難度が高く、大問4の物理分野はさほど難度が高くはありませんでした。もし大問3で手が止まってしまったら、大問4から解き進めたほうが良かったでしょう。
分野別の出題順は前半の2題が生物と地学、後半の2題が化学と物理です。出題はどの分野でもあまり偏りがなく、さまざまな単元から出題されます。各単元ともまんべんなく学習しておく必要があります。
ただし、生物分野においてはここ数年「動物」と「植物」が交互に出題されています。今年は植物でしたので、来年度は動物の可能性があります。
◆社会

【試験時間・配点と構成】
西大和学園中の社会科入試は40分100点満点の試験で、大問4題構成、小問数は50問前後です。大問1と2が地理、大問3が歴史、大問4が公民分野からの出題で、出題の割合は今年も例年通り、地理:歴史:公民=5:4:1くらいと、地理と歴史に偏った試験でした。
【難易度】
2026年社会科入試は、昨年に比べるとやや易化しましたが、概ね例年並みの難易度でした。西大和学園中の社会科入試は年度による難易度の差はあまりなく、例年受験者平均点が65点前後、合格者平均点が70点前後です。今年も受験者平均点が65点台、合格者平均点が69点台なので、ほぼ例年並みと言えます。
【傾向と対策】
今年も地理分野が最も出題割合が多く、難易度も高くなりました。「地形図の読み取り」「資料の読み取り」問題は毎年出題されているので、過去問などでしっかり対策しておきましょう。
歴史分野については、決まった時代というより、各時代から幅広く出題されています。時代による抜けがないように学習しておく必要があります。歴史分野は、地理分野ほど難易度が高くないものの、漢字指定の人名、用語などは漢字で正しく書けるようにしておく必要があります。しっかり書いて覚えるようにしましょう。
公民分野は、全体の中の出題数の割合は少ないのですが、時事問題なども頻出なので、日ごろからニュースや新聞などに関心を持っておくといいでしょう。
解答は記述解答が多いものの、正しい組み合わせや正誤の組み合わせなど一筋縄ではいかない記号選択も多い傾向にあります。また、問題自体はさほど難しくはないのですが、短文記述の出題も毎年あります。過去問で西大和学園中の問題に慣れておくようにしましょう。
7.まとめ~西大和学園中合格への道~

西日本トップクラスの学力と国際性を重視した男女共学の私立校として人気が高い西大和学園。英語多読や米国ハーバード大学に滞在するリーダー養成プログラムも魅力で、関西圏の最難関校と位置付けられています。
毎年多くの東大・京大合格者を輩出していて、特に女子にとっては狭き門の超難関校といえます。
総合進学セミナーには西大和学園中に特化して指導できる講師も多く在籍しています。毎年のように西大和学園中志望の受験生を指導しているため、入試傾向にも精通しています。お子さま1人ひとりの現状を踏まえ、入試までの限られた時間を無駄のない効率的な指導で合格を目指します。
西大和学園中受験はもちろん、併願校の選定など、中学受験に関するお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

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