得点アップにつながる答案用紙の書き方!ケアレスミスをしやすいタイプと対処法

  • 2020.03.11
  • 受験情報

 

よく保護者の皆さまから「子どものケアレスミスがなくならない」、「答案用紙の字が汚すぎる」というお悩みを相談されます。そこで、今回は答案用紙をきれいに書くこと、またミスをなくすためにできることをテーマに、ケアレスミスをしやすいタイプのチェックリストよくあるミスとその対処法などをご紹介します。

そして、いま一斉休校により自宅で何を勉強させたらいいのかお困りの方にも、自宅学習のいいヒントになると思います。ぜひご参考までご一読ください。

 

 

CONTENTS:

1.ケアレスミスをしやすいタイプのチェックリスト

2.本当に子どもの字が汚いのが原因?

3.算数でよくあるケアレスミスとその対処法

4.算数以外の教科で気をつけたいケアレスミス

5.ミスを減らすために保護者がやってあげたい3つのこと

6.まとめ~休校のいま自宅でできる最適な学習法

 

1.ケアレスミスをしやすいタイプのチェックリスト

 

 

最初にケアレスミスをしやすいタイプかどうかチェックしてみましょう。お子さまが次のタイプに当てはまると思うものにチェックを入れてください。

 

□思い込みが激しい

□面倒くさがり

□うぬぼれ屋

□向上心に欠ける

□人の話を聞かない

 

上記のうち1つでもチェックが入れば、試験でケアレスミスをする傾向があります。複数入った方は要注意です。

 

上記のようなタイプの子どもの主な失点の原因は以下の通りです。

 

・記号や数字を読み間違える、書き間違える

・途中の計算や式をほとんど書かない

・計算途中で答えを書く

・明らかにおかしい答えでも気づかない

・1点の重みを理解していない

 

ケアレスミスは誰にでもあるものです。しかし、それで失点するのはとてももったいないことです。少しでもケアレスミスをなくすためにはどうしたらいいでしょうか。

 

2.本当に子どもの字が汚いことが原因?

ある生徒の親御さまから「子どもの答案用紙を見て欲しい。いつも字が汚いので、分かっている問題もケアレスミスをして間違えてしまいます」と言われました。実はこのような相談はよくあって、「答案用紙の字が汚くて読めない」「毎回分かっている問題をミスする」「一向にミスが減っていかない」などというお悩みをお持ちの方が少なくありません。

 

うちの子は字が汚い」と言う親御さまは今も昔も多く、「塾へ行く前に習字を習った方がいいのかも」と言う方さえいらっしゃいます。しかし、それはまた別問題です。習字を習って字をきれいに書けばいいのかというと、そういうわけでもありません。雑な字を書く子どもでもきれいに丁寧に書こうと思えば書けるケースもたくさんあるのです。

 

それではなぜきれいに書こうとしないのでしょうか。

テストは時間勝負という側面もあり、「できるだけ速く書こう」とすると、自ずと字が汚くなってしまうのも理解はできます。ですから頭ごなしに字の汚さを否定できない面もあります。逆にゆっくり丁寧に書いていて時間が足りなくなるのでは本末転倒です。

 

当セミナーでも、返却された模試の答案用紙を見せていただく機会が多々あります。それを見る時に、どれだけ正答があってどのような問題で間違えているのかということももちろん大事ですが、必ず答案用紙の書き方をチェックするようにしています。特に算数では余白(または計算用紙)をどのように使っているかに着目しています。では、実際どのようなミスが多いのでしょうか。

 

3.算数でよくあるケアレスミスとその対処法

 

 

小中高生のケアレスミスが最も多い教科は算数や数学です。特に小学生の答案では「答えそのものよりも答案用紙を見て指摘しなければいけないこと」が数多く見受けられます。

そこで、これまで実際に目にしてきた答案用紙から、算数でよくあるケアレスミスとその対処法についてご紹介します。

 

計算のテクニックを用いていない

入学試験の算数では、初めに数問の計算問題が出題されることが多いのはご存知でしょう。あまりここで時間を使いたくないところでサクサク進んで終えて欲しいのですが、1つひとつ丁寧に筆算をして時間をとってしまっている生徒がいます。一見面倒くさそうな大きな数値の掛け算も、実は解き方によっては簡単に解けたりするものです。それを工夫せずに筆算で計算しているのを見ると、答えはあっていても指導する必要がありますし、何よりそのような解き方では間違いやすくなってしまいます。

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【対処法】

3.14×2=6.28、3.14×3=9.42・・・などの円周率の九九や、12×12=144、13×13=169・・・などの平方数、1/8=0.125などの分数の少数変換、3×17=51などの素数×素数の積といった「計算の暗記」や、31×13=(30+1)×13=390+13=403、25×32=25×4×8=800などといった分配法則結合法則などを使って計算を簡単にしましょう。

 

 

◆途中の計算を余白に無秩序に書いてしまう

一つの文章題を解くのに、計算式を余白のいろいろなところに書いてしまい、どこに何を書いたのかがわからなくなってしまって、別の問題で使った式の答えを書いてしまうといったミスもよく見受けられます。

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【対処法】

そこでまずは算数の計算用紙の使い方として、この問題についてはこのスペースと決めてまとまった位置で計算するようにし、その問題が終わったら別の問題と重ならないように「線で区切る」「問題番号を記す」など一目瞭然で分かるようにしましょう。

 

 

◆字が雑で読み間違える

数字や記号を雑に書いてしまっているため、自分が書いた数字で「0」と「6」や「1」と「7」を見間違えたり、「+」と「-」を間違えたりして答えが合わなくなるということもよく見受けられます。

また、一度書いた答えを消して、その上から別の数字を書いたものの、完全に消し切れてなく、小数点のように見えてしまうことがあります。例えば、解答が「1326円」なのに、「132.6円」とみなされ、×にされてしまうケースです。

 

字が汚いのは単に性格的なものかいうと、そうとも限りません。以前、算数で字が汚く自分の字の読み間違えで失点したという生徒さんがおり、その生徒さんの国語の答案用紙を見せていただいて驚いたことがあります。同一人物の字とは思えないほどきれいな字で漢字を書いていました。

なぜこんなにきれいに漢字が書けるのか疑問に思いましたが、答えは簡単でした。漢字テストでは、文字そのものは分かっていても、「止め」「はね」「線が突き出るが突き出ないか」などで何度も×をされたことが原因だったようで、漢字だけはきれいに書くようになったそうです。

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【対処法】

スピードを意識するのはもちろん大事ですが、間違いやすいような「0」と「6」や「1」と「7」など、本人が間違えやすいような数字や記号はなるべく丁寧に書く、また消すときにはしっかり消すように親が何度も口にして意識させる方がいいでしょう。

 

ミスをして思いきり悔しい思いをすると、きれいに書くようにはなることもありますが、やはりミスをしないに越したことはありません。また、ミスをして悔しい思いをしても「のど元過ぎれば……」ではないですが、またすぐに忘れて同じミスを繰り返してしまいますので、やはり何度も口にして本人にしっかり自覚させておく方がいいでしょう。

 

 

◆【算数で同じミスを何度も繰り返さないための対処法】

同じミスを何度も繰り返すのは、計算力が足りない上にその問題に慣れていないがために、心の余裕をなくしているケースが少なくありません。計算力を上げ、問題に慣れるためには、同じ問題を何度も繰り返すことです。一度できた問題でも繰り返しやることで、計算力も上がり余裕ができます。できれば時間を計って、一度目よりも二度目、二度目より三度目はより速く正確に解答できるようにします。「なぜ同じ問題をやらなきゃいけないの」ではなく、「計算力やスピードを上げるためにやる」と思わせてください。

 

4.算数以外の教科で気をつけたいケアレスミス

 

 

前述の「3」では、ケアレスミスが最も多い算数におけるよくあるミスとその対処法をご紹介しましたが、他の教科でも同様で、基本は字を丁寧に書くのが鉄則です。

国語や社会、理科でよくあるのは、選択肢を記号で答える場合、「あ」と「め」や、「さ」と「ち」、カタカナの「ア」と「イ」や「ヤ」と「セ」など、自分ではしっかり書いたつもりでも、どちらか判読不能の場合はそれで×となってしまいますから要注意です。

 

国語の漢字では、「止め」や「はね」など細かいところまで注意が必要ですし、それこそ消し残しがあって、点を認識されてしまい「大」が「太」や「犬」のようにならないように注意が必要です。社会は、習っていない漢字でも、教科書に出てくる人物や地名が漢字の場合は、「漢字で答えなさい」とされていることが多いので、必ず漢字で書けるようにしておきましょう。理科で計算がある場合も、基本は算数と同様の注意点を意識しておきましょう。

 

5.ミスを減らすために保護者がやってあげたい3つのこと

 

 

小学生の子どもに、「ミスをなくすように」と言うのは簡単ですが、なかなか1人で実行できるものではありません。やはり保護者の協力があってこそのところもあるので、ここでは保護者ができる3つのことをご紹介します。

 

◆ミスノートの作成

メンタリストDaiGoさんの弟で、「謎解き」でも有名なイケメン現役東大生としてテレビでお馴染みの松丸亮吾さん。先日テレビで東大合格の秘訣は母が作成した「ミスノート」のおかげだと語っていました。亮吾さんの他にも多くの先輩合格者や有識者が「ミスノート」の有用性について語っています。

しかし、小学生の場合は自分で作成するのはなかなか難しいと思いますので、亮吾さんではありませんが、保護者が作成してあげるのがいいでしょう。

 

作成の仕方は、塾などの模試でミスしたところを切り取って一冊のノートに貼るだけでも十分です。模試はその道のプロが練りに練った問題の集大成のようなもの。そのなかからミスしたものだけを集めて、教科ごとに一冊のノートにすれば、それは質の高い、本人のためだけの、言わばオーダーメイド問題集のようなものです。子どもはそのノートを繰り返しやることで、否応なしに自分のミスを意識することになりますし、ノートの量を減らしたいがために、ミスを減らしていくことにもつながります。

 

◆返却された答案用紙をチェックする

これまでに何度もこのブログでも書いていますが、本番の入試の合否はわずか1~2点が命取りになります。「せっかくわかっていたのに」では済まされません。

問題が解けるか解けないかは別の問題として、保護者が返却された答案用紙を見て「字を丁寧に書く」や「一つの問題をいろんなところで計算しない」など、しっかりチェックしてあげてください。子どもにとっては正解していれば「〇なんだからいいじゃない」と軽く見がちですが、そこは親御さまに厳しい目で見ていただきたいです。

 

特に算数ついては正解か不正解かと同じくらい、計算用紙や余白の使い方にも着目して欲しいです。子どもは自分が答案用紙のいろいろな場所で雑に計算して間違ってしまった場合でも、雑だったことが原因だという認識はまずありません。家で落ち着いてやればできると思うと、なぜその時できなかったのか考えようともしないことがほとんどです。第三者が答案用紙を見て初めて、書き方や字の汚さが原因だとわかるのです。

 

逆にいつもよりミスが少なく点数がいいときには「きれいな答案だね」「だからミスが少ないのね」「すごいじゃない」と思いきりほめてあげましょう。

 

※お子さまの答案用紙を見て、どう判断していいかわからない場合は、プロ家庭教師など受験のプロに見てもらうことをおすすめします。

 

◆厳しく添削する

国語の漢字については、お子さま本人ではなく必ず親御さまが厳しい目で添削していただきたいと思っています。子どもが頑張って覚えて書いた漢字なので、だいたいで甘めに〇をつけてしまいがちですが、実際のテストで×をされた時に「お母さん(お父さん)はこれでも〇だって言っていた」と責任転嫁されてしまいますし、ましてや本番の入試で×にされてしまったら、逆にお子さまがかわいそうです。ここは心を鬼にして家ではなるべく厳しく見てあげてください。

 

6.まとめ~休校のいま自宅でできる最適な学習法

小学生に限らず、中学生でも、大学受験をする高校生でもケアレスミスはつきものです。自分の力をすべて出し切った後で、「あの問題はわかっていたのに」と後悔することが全くないという受験生は滅多にいません。ケアレスミスを一つでも減らすということは、1点2点を大事にするということにつながります。ですから、答案用紙を丁寧に書くということは、知識を増やすことと同じくらい重視しなければいけないのです。

 

いま、世界中が新型コロナウイルスの影響を受けています。国内では全国的に一斉休校となって、「学力が心配」や「来年受験なのに不安」、「家で何をしたらいいかわからない」などという声も多くあがっています。しかし、いまだからこそできることもたくさんあります。この機会にぜひ「ケアレスミスをなくす」取り組みを親子いっしょに本気で行ってみてはいかがでしょうか。

 

※ご自身ではよくわからないという方、この機会に受験のプロ講師に相談してみたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

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浅田ゆうき先生

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