受験生の食事~食事によるストレスに負けない体づくり①~

  • 2026.05.25
  • 受験レシピ

学校や職場などで大きく環境が変わる春は、人間関係や新しいシステムに慣れていく過程で多くの人が大きなストレスを抱えやすくなります。

受験生においても勉強の本格化、テスト、クラス替えなど心身ともにストレスが重なる時期ではないでしょうか。
始まったばかりの頃は緊張などで頑張っていけたものの、1か月も経つとストレスに耐え切れず心身ともに限界を迎え何らかの不調が出てくるといった事も少なくありません。

ストレス耐性は人によってさまざまであり、同じ環境にいてもストレスの感じ方は人によって全く違ってきます。
このストレス耐性は性格や経験の他に、食事から摂取する栄養素の量やバランス、それらを消化・吸収・代謝する能力の違いによっても大きく左右されます。
というのも、ストレスに対抗するための体内の防御システムや消化・吸収・代謝能力は全て食べた物によって作られているからです。

そこで今回は、ストレスに負けない心身を作るための食事や栄養素のポイントをご紹介します。





 

◉タンパク質

タンパク質は生きていく上で欠かせない重要な栄養素ですが、特にストレス時に不足するとストレス耐性が大きく低下します。
というのも、タンパク質を構成するアミノ酸はストレスがかかった際に心身を守る働きをする抗ストレスホルモンや、メンタルの状態を保つ神経伝達物質の主材料となるため、
不足すると強い疲労感やうつ状態、朝に起きられない、やる気の低下などさまざまな不調を引き起こしやすくなります。

また、消化・吸収・代謝を促進する酵素の主材料もタンパク質でありストレス時に不足すると、消化不良を引き起こしたり、ストレスによって傷ついた細胞を十分に修復できなかったり、免疫力が極端に落ちたりといった不調も重なってきます。
このストレス耐性を左右する消化・吸収・代謝能力の差はタンパク質(アミノ酸)の摂取量とその利用効率にかかっていると言っても過言ではありません。

《タンパク質の利用効率を上げるポイント》

◇ビタミンB群の同時摂取

食べたタンパク質をアミノ酸に分解し、新しい細胞やホルモンなどに作り変える過程で必要になってくる栄養素が、ビタミンB6やB12といったビタミンB群です。
タンパク質の摂取量が増えると必要となるビタミンB群の量も増え、ビタミンB群が不足すると摂取したタンパク質を十分に体内で利用できない状況に陥ります。

また、ビタミンB群はストレス時や緊張状態が続くと体内で大量に消費され、不足すると睡眠の質が低下し疲れが取れない、イライラする、落ち込みやすいなどの不調にも繋がります。


◇小まめに分けて摂取する

タンパク質は一度に吸収・代謝できる量に上限があるため、1食でたくさん食べても全てを体内で利用しきれません。
それどころか、余分なタンパク質は肝臓や腎臓で分解し排泄しなければならないため体に負担がかかってしまいます。
そこで、有効なのが小まめに分けて摂取することです。
3食の食事ではもちろんのこと、間食や補食、夜食といったさまざまな場面でタンパク質を意識して摂ることが重要となってきます。


◇朝食時に吸収率が高まる
1日の中で最もタンパク質の吸収や筋肉への合成が高まるのが朝です。
というのも就寝中は何時間も飲まず食わずの状態にあり、朝は体内の栄養が枯渇しているため体はより多くの栄養素(特に就寝中に破壊される筋肉や細胞の主材料となるタンパク質)を吸収しようと働きます。


 

<レシピ>
 

~朝食や補食にも!新生姜の焼きサバごはん~

【材料】(3人分)

  • ・ごはん…300g
  • ・塩サバ……2枚(130g)
  • ・新生姜……20g
  • ・塩昆布……3g
  • ・大葉……5枚
  • ・梅干し……1個
  • ・いりごま……大さじ1
  • ・鰹節……2g




【作り方】

  • ① 塩サバは両面よく焼いて骨を除いておく。
  • ② 大葉は千切りにする。新生姜も千切りにし、水にさらした後水気を絞る。梅干しは種を除く。
  • ③ ボウルに全ての材料を入れて、塩サバをほぐすようにして全体をよく混ぜ合わせたら出来上がり。



青背魚のサバにはタンパク質だけでなく、ストレスからの炎症を抑制するω-3系脂肪酸(DHA・EPA)も豊富に含まれています。
そこに合わせた旬を迎える新生姜は辛味が少なく柔らかいため、千切りなどでお料理のアクセントにおすすめです。

梅干しも加えることでより魚の臭みが消えさっぱりとし、食欲が増す初夏にピッタリの混ぜご飯ですので、朝食や補食に是非作ってみて下さい。



 

◉グルタミン

タンパク質を構成するアミノ酸の中でも、ストレス管理において重要な働きをするのがグルタミンです。
グルタミンは主に骨格筋に蓄えられており、免疫細胞や腸粘膜細胞のエネルギー源として、免疫機能の維持・向上や腸管機能の維持・修復のために働きます。

ストレスがかかると体内でのグルタミン消費が急激に増えるため、食事からの摂取量が追い付かず、筋肉を破壊してグルタミンを取り出す作業が繰り返されます。
その結果、ストレスによる免疫力低下や腸内環境の悪化に加えて、疲れが取れない、やつれた、痩せたといった症状にも繋がるため、ストレス時には食事の他にプロテインやアミノ酸サプリメントなどの利用も有効になってきます。


 

<レシピ>
 

~春キャベツの卵豆乳担々スープ~

【材料】(4人分)

  • ・春キャベツ…1/8玉
  • ・にら……4本
  • ・ごま油……大さじ1
  • ・にんにく(すりおろし)……1片
  • ・しょうが(すりおろし)……1片
  • ・コチュジャン……小さじ1/2
  • ・鶏ひき肉……100~150g
  • ▼▼▼ A ▼▼▼
  • ・味噌……大さじ1
  • ・鶏ガラスープの素……大さじ1/2
  • ・オイスターソース……大さじ1/2
  • ・砂糖……大さじ1/2
  • ・水……200ml
  • ▲▲▲ A ▲▲▲
  • ▼▼▼ B ▼▼▼
  • ・豆乳……200ml
  • ・すりごま……大さじ2
  • ・しょうゆ……小さじ1
  • ・卵……4個
  • ▲▲▲ B ▲▲▲




【作り方】

  • ① 小鍋に水を沸かし卵を入れて7分茹でたら、冷水で冷やして殻をむく。
  • ② 春キャベツは食べやすい大きさに切り、にらも食べやすい長さに切る
  • ③ 鍋にごま油をひき、にんにく、しょうが、コチュジャンを入れて香りがたつまで炒める。
  • ④ そこに鶏ひき肉を入れ火が通るまで炒めたら、春キャベツ、にら、Aを加えて中火で4分程煮る。
  • ⑤ 最後にBを入れてひと煮たちさせたら、器に盛り卵を入れて出来上がり。




グルタミンはアミノ酸の一種であるため、タンパク質食品である肉、魚、卵、大豆製品などから摂取することが出来ます。
今回は甘くて柔らかい春キャベツに鶏ひき肉や豆乳、卵などのタンパク質をたくさん合わせて、ごはんのすすむ担々スープにしました。
これ一つで、野菜もタンパク質もしっかり摂れるので、忙しい朝にもおすすめです。

 

管理栄養士
浅田ゆうき先生

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