2月は受験生にとってはラストスパートの時期であると同時に、新学年の方にとっては新たなスタートの時期でもあります。
この時期、よいスタートダッシュをきるために受験への心構え、目標の設定、勉強計画などを考え見直し、今一度高いモチベーションを作り勉強に臨む人も多いと思います。
受験勉強はマラソンに例えられるほど長い持久戦でもあります。
この長い期間モチベーションを保ち続け、前向きに頑張り続ける事が合格への鍵ともなってきますが、そのためには心持や考え方以外にも、食事によって安定した体と心の土台を作ることが重要になってきます。
そこで今回は、安定したモチベーションを作るための土台となる食事についてご紹介したいと思います。

◉「健全な精神は、健全な肉体に宿る⁈」
古代ローマの詩人の有名な詩の一節に上記のような名言があります。
これは、健やかな身体に健やかな魂が宿ればよいのにといった願いが込められており、そうではない現実を嘆き訴えた風刺的な一節です。
しかし、栄養学的な観点からすると体と同様に精神(心)もまた食べた物によって出来ており、それらの土台となる栄養や食事方法は似ているため、体の健康を意識した食事はすなわち精神(心)の健康をも養ってくれます。
夏バテをしない、冬場の感染症にかからない、アレルギーなど季節の変わり目にも動じないといった体作りのための食事は、イライラしない、落ちこみづらい、気分が安定しているといった強い心の土台作りにも共通しているのです。
◉食事でつくられる強い体の土台
強い体とはどのような体でしょうか。
筋肉が沢山あって見た目に強そうな体?健康的な体型?
これら見た目からだけでは体の健康状態や強さは判断できません。
受験生にとって求められる体の強さとは良い体調を保ち続けられることではないでしょうか。
その鍵となるのが「免疫」です。
免疫の要となるのは免疫細胞や抗体といったものであり、これらはタンパク質を主材料として作られ、活性化にもタンパク質が欠かせません。
そのため、日々新しい物へと作り変えられる新陳代謝の中で、より強く新しい免疫細胞や抗体を生み出すためには、常に新しいタンパク質を食事から十分量摂取し続けなければいけません。
同時に、免疫細胞のエネルギー産生や粘膜のバリア機能の強化に不可欠なビタミンB群、免疫細胞の活性化や粘膜の機能維持に大きく関わる鉄、免疫細胞や抵抗力を強化するためのビタミンCといった栄養素の摂取も非常に重要になってきます。
また、免疫の他にも体の強さを左右するのが、夏バテや日常の不調(頭痛、めまい、食欲不振 など)とも関係している「自律神経」です。
この自律神経も、正しく働くためにはタンパク質、ビタミンB群、鉄、マグネシウム、ω3系脂肪酸といった栄養素が十分に足りていることが大前提となります。
<レシピ>
~小ねぎの豚巻き甘酢オイスターがけ~
【材料】(2本分)
- ・豚ばら肉(薄切り)…8~10枚
- ・小ねぎ……10本
- ・片栗粉……適量
- ・しょうが(みじん切り)……10g
- ・ごま油……大さじ1
- ▼▼▼ A ▼▼▼
- ・オイスターソース……大さじ2
- ・酢……大さじ1
- ・砂糖……小さじ2
- ▲▲▲ A ▲▲▲
- ・カシューナッツ……10g

【作り方】
- ① 小ねぎは洗って水気をきり5本ずつに分け、それぞれ4等分の長さに切って一束ずつに合わせておく。
豚ばら肉は塩(分量外)を少々まぶす。 - ② ラップの上に豚ばら肉の端を少し重ねながら4~5枚並べ、その上に1束にしたネギをのせ手前から奥に向かってきつめに豚肉でねぎを巻いていく。
- ③ 軽く片栗粉をまぶしたら、油(分量外)をひいたフライパンで全体に焼き色がつくまで転がしながら焼き、焼きあがったら豚肉を取り出す。
- ④ フライパンに残った脂をキッチンペーパーなどでふき取り、ごま油としょうがを加えて香りがたつまで炒める。
そこに、Aを加えて軽く火を通す。 - ⑤ ③の豚肉を輪切りにして器に盛りつけたら、上から④のソースをかけ最後に刻んだカシューナッツを散らして出来上がり。

タンパク質とビタミンB 群に富んだ豚肉と、ねぎの中でもビタミンCやβカロテン(体内でビタミンAに変換され、スムーズな新陳代謝などに働く)を多く含む小ねぎを使い、ごはんが進む肉巻きにしました。
小ねぎは辛味やねぎ特有の青臭さが少ないため小さいお子さんでも食べやすく、酸味を飛ばした甘酢オイスターソースと合わせることで、さらに美味しく食欲が湧く一品です。
◉食事で作られる強い心の土台
受験生において良い体調とは体だけでなく、心にも求められます。
心のコンディションを常に良い状態で一定に保ち続けるためには、心を作る材料となる栄養素を食事からしっかり摂取する必要があります。
私たちの気分や感情は神経伝達物質によって形成されており、その主材料となるのが免疫同様タンパク質(アミノ酸)です。
また、このタンパク質に加え、ビタミンB群や鉄、マグネシウム、ビタミンCといった栄養素が十分量揃ってはじめて、正常な神経伝達物質が出来上がります。
同時に、それらの神経伝達物質のバランス調整も正常に保たれるようになり心が安定してきます。
そのため、これらの栄養素のうちどれか一つでも不足すると神経伝達物質が正常に働きづらくなり、心の土台が崩れ気分の浮き沈みが激しい、集中できない、やる気が起きないといった不調が出やすくなってきます。
このように体も心もタンパク質をはじめ、ビタミンB群、鉄などの共通する多くの栄養素で作られているのですが、それぞれのポイントとなる栄養素の働きや食品については次回詳しくご紹介します。
<レシピ>
~甘辛お肉の豆乳担々スープ~
【材料】(4人分)
- ・合いびき肉…200g
- ・にら……6本
- ・もやし……100g
- ・豆腐……150g
- ・えのき……1/3株
- ▼▼▼ A ▼▼▼
- ・すりおろしにんにく……小さじ1
- ・すりおろししょうが……小さじ1
- ・ごま油……大さじ1
- ▲▲▲ A ▲▲▲
- ▼▼▼ B ▼▼▼
- ・酒……大さじ1
- ・しょうゆ……大さじ1
- ・砂糖……小さじ1
- ・コチュジャン……小さじ1/3
- ▲▲▲ B ▲▲▲
- ・豆乳……400ml
- ・水……300ml
- ▼▼▼ C ▼▼▼
- ・味噌……大さじ1
- ・すりごま……大さじ3
- ・鶏ガラスープの素……大さじ1
- ・しょうゆ……大さじ1
- ・砂糖……小さじ1
- ▲▲▲ C ▲▲▲
- ・食べるラー油……お好みで

【作り方】
- ① にらとえのきは食べやすい長さに切る。
鍋にAを入れ香りがたってきたら、ひき肉を加えて色が変わるまで炒め、そこにBを入れてさらに混ぜ炒める。 - ② もやし、えのき、豆乳、水を加えたら中~弱火で沸騰直前まで煮る。
- ③ Cを入れ味噌が溶けたら、にら、豆腐を加えて沸騰直前まで煮る。
- ④ 器によそいお好みで食べるラー油をかけたら出来上がり。

タンパク質を含む合いびき肉や豆腐、豆乳をメインに、ビタミンC豊富なにら、食物繊維豊富なもやしやえのきを合わせておかずにもなる担々スープにしました。
ごまは小さいながらも、多くのマグネシウムやカルシウムといったミネラルを豊富に含んでおり、いりごまに比べ、皮が砕けているすりごまの方が体内での吸収率は大幅に高くなります。
寒い日の朝食などにもぴったりですので、ぜひ一度作ってみて下さい。



