試験本番では午前中から試験がはじまることもあり、多くの人が本番を想定して勉強や生活リズムを意識して朝型へと整え始めているかと思います。
試験当日は朝早くからの活動やパフォーマンスが求められるため、朝のコンディションを整えることはまさにその勝負を決める重要事項となってきます。
しかし、夜間の勉強を減らして寝る時間を早くしても、だれもが朝思った時間にスッキリと目覚められるわけではありません。
子供であってもたくさん寝ても朝なかなか起きられない、起きてからも頭がぼーとして集中できない、寝たはずなのに疲れが取れないなどを経験したことがある人もいると思います。
そこには、睡眠時間だけでは解決できない問題があり、それらの解決に欠かせないのが食事です。
そこで今回は、朝からベストな状態で挑むための食事についてご紹介します。

◉あなたの睡眠はどのタイプ?
朝の状態は、その朝を迎えるまでの睡眠の質で決まります。
そしてその睡眠の質は食事から摂取した栄養によって大きく影響を受けるため、睡眠時間を十分にとっても朝が苦手という人は、それぞれに栄養トラブルを抱えていることがあります。
以下に睡眠トラブルと栄養の関係をご紹介します。
① スッキリと想定した時間に目覚められる
⇒栄養状態がよく睡眠の質も高いため、睡眠時間にあまり左右されることなく翌朝も良い状態で迎えられる。
② 寝ても疲れが取れず、寝付きや寝起きが悪い、歯ぎしりや寝汗などをかく
⇒就寝中に血糖値の乱高下が起き、交感神経が優位(興奮状態)になり睡眠の質が低下。
血糖値の乱高下は食事から摂取した糖質によって引き起こされるため、過剰に糖質を摂りすぎている人にみられる。
③ 夜になっても眠気がこない
⇒睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が不足し、夜になっても眠気がこない。
メラトニンは目から入る光によって分泌リズムや量が左右されるため、起床時に朝日を浴びたり、夜間のブルーライトを控えたりする。
また、その材料となるタンパク質やビタミンB群、鉄、マグネシウムの摂取が重要。
④ 寝具に入ってもなかなか寝付けない、夜中や早朝に目が覚める
⇒疲れをしっかり取るためには最初の3時間にいかに深く眠れるかが重要。
この最初の深い眠りを作り出すために必要なのがグリシンであり、これが不足しているため眠りが浅い。
グリシンの材料となるタンパク質(エビや帆立などの魚介に多く含まれる)の摂取が重要。
⑤ 夜中によく起きたり、夢をよく見る(悪夢やリアルな夢)
⇒副交感神経(心や体をリラックス)を優位にさせる神経伝達物質のGABAや、それら睡眠を作るホルモンなどの材料となるビタミンB群が不足し、睡眠の質が低下。
メラトニン同様、材料となるタンパク質やビタミンB群、鉄、マグネシウムの摂取が重要。
◉共通する夜間低血糖
上記のように、睡眠には多くのホルモンが関係しているため、それらの材料となる栄養素を過不足なく摂取することが重要です。
しかし睡眠の質を決める要因として、多くの睡眠トラブルの背景に共通してあるのは「夜間低血糖」です。
そもそも私たちは生きていくために体温や心拍、血圧、血糖などを一定に保ち続けています。
そのうち血糖値は食べた物やホルモンにより保たれており、食物の中でこの血糖値を唯一上げる働きがあるものが「糖質」です。
糖質を摂取すると素早くエネルギーに変わり消費されると共に、血糖値も上がるため空腹感も満たされます。
しかし、摂りすぎると血糖値が上がりすぎてしまうため、体内では血糖値を下げようと過剰なホルモンが分泌され今度は下がりすぎるといった血糖値の乱高下が起こります。
その際にさまざまな不調が表れ、就寝中であれば睡眠の質の低下に繋がります。
これに加えて、就寝中は食物を一切摂取できないため血糖値が下がっても補給することが出来ません。
もし、夕食を抜いたり糖質中心のもので済ませてしまったりしたら、夜間にエネルギー不足に陥り、血糖値の乱高下から低血糖状態を引き起こしてしまいます。
これが夜間低血糖といわれるもので、睡眠トラブルの多くの要因となっています。
では、夜間に血糖値の乱高下をさせないためにはどのような食事が良いのでしょうか。
◉朝のベストコンディションを作るための1日の食事ポイント
◇良い睡眠は朝食から
よい睡眠を作り出すメラトニンやGABA、グリシンはタンパク質によって作られます。
そのため、その材料となるタンパク質を朝食からしっかり摂取することが重要です。
また、 朝食はその日の活動エネルギーとして日中に消費されやすいため、適量の糖質摂取も昼食までであれば問題ありません。
◇午後からの食事ポイント
夜間の低血糖であれば、夜の食事に気をつければよいと思われがちですが、実は昼食で食べた物がすでに夜間の血糖状態に影響を及ぼし始めます。
つまり、午後から就寝までの間の糖質の摂り方に注意し、血糖値を緩やかに保つことが重要になってきます。
よって、炭水化物やお菓子、ジュース、果物などは午後からは控え、代わりに野菜やタンパク質をしっかりと摂りましょう。
また、食べる順番も血糖値が緩やかに上がりやすいように、副菜→主菜→主食の順を意識するようにすると良いです。
◇就寝前の食事ポイント
就寝前の最後の食事となる夕食でも昼食同様に糖質を抑え、夜間低血糖などを起こさないよう意識することが重要です。
また、夕食から就寝までの時間が空く場合や、就寝前にお腹が減る場合などには、就寝中のエネルギー確保の面から中鎖脂肪酸を取り入れると良いです。
中鎖脂肪酸とは、ココナッツオイルやMCTオイルに含まれる脂肪酸で、血糖値を上げることなく素早くエネルギーとして体内で代謝される特徴を持っています。
<レシピ>
~エビと豚肉のアジアン春巻き~
【材料】(5本分)
- ・むきエビ…100g
- ・豚ひき肉……250g
- ・にんにく……1片
- ・ナンプラー……大さじ1
- ・春巻きの皮……5枚
- ・スイートチリソース……適量

【作り方】
- ① むきエビは粗みじん切りにし、にんにくはすりおろす。
- ② ボウルにむきエビ、豚ひき肉、にんにく、ナンプラーを入れて手でよくこねて5等分に分ける。
- ③ 春巻きの皮に➁のタネを入れて巻いて、最後に水溶き小麦粉(分量外)でのりづけする。
- ④ 180℃の油できつね色になるまで揚げる。
- ⑤ 器に盛りつけて、スイートチリソースを添えたら出来上がり。

質の良い眠りに欠かせないタンパク質やビタミンB群豊富な豚肉とえびを組み合わせて、アジアン風の春巻きにしました。
ナンプラーが豚肉とえびの旨味を引き立て、スイートチリソースを合わせることでさらに食欲をそそる一品になりました。
~タコとれんこんのナムル~
【材料】(4人分)
- ・茹でだこ…100g
- ・れんこん……70g
- ・きゅうり……1本
- ・かいわれ大根……1/2パック
- ▼▼▼ A ▼▼▼
- ・顆粒鶏がらスープの素……小さじ2
- ・にんにく(すりおろし)……小さじ1/2
- ・ごま油……大さじ1
- ・すりごま……大さじ1
- ▲▲▲ A ▲▲▲
- ・塩、こしょう……少々

【作り方】
- ① れんこんは皮をむき薄くスライスし、沸騰したお湯でさっと茹でざるにあげて水気をきる。
- ② たこは食べやすい薄さにそぎ切りにし、きゅうりも食べやすい長さにスライスする。
- ③ ボウルにれんこん、たこ、きゅうり、かいわれ大根、Aを入れてよく混ぜ合わせ塩・こしょうで味を調えたら出来上がり。

たこには、入眠初期の深い眠りを作り出す際に欠かせないグリシンの材料となるタンパク質が豊富に含まれています。
これに合わせたれんこんには、冬場に積極的に摂りたいビタミンCが多く含まれており、れんこんのビタミンCはでんぷんに守られているため加熱にも強いのが特徴です。
噛めば噛むほど旨味や甘みが増すナムルですので、是非一度作ってみて下さい。



