【最新版】東大寺学園中合格への道!2020年入試からみる2021年の対策

  • 2020.07.07
  • 受験情報

2020年の中学入試から、今回は東大寺学園中について振り返ります。今年度の受験データを細かく分析各科目の傾向やポイント、2021年の対策等について徹底解説いたします!

 

CONTENTS:

1.東大寺学園中学2020年入試の特徴

2.2020年東大寺学園中学の入試データ

3.大手塾別合格者数

4.科目別平均点

5.東大寺学園中学、科目別の傾向と対策

6.まとめ~灘中合格への道~

 

1.東大寺学園中学2020年入試の特徴

東大寺学園中学は国語・算数・理科の3教科、または国語・算数・理科・社会の4教科受験のどちらかを選ぶことができます。試験時間は算数が60、他教科は50 分となっています。

4教科受験の場合は各教科100 点の400 点満点の合計と、国算理の3教科の合計の4/3 倍のうち高い方を総合点とします。3教科受験生は得点(300点満点)を4/3 して400 に換算します。

 

このような配点法のため、東大寺を第一志望にしている受験生のほとんどが4教科で受験します。ただ、社会科があまり得意でない受験生や併願志望の場合は3教科もあり得ます。

東大寺学園は統一受験日から3日目が受験日なので、初日、2日目に3教科受験である甲陽学院を受験した生徒の併願校となっているケースが毎年多く見られます。

 

つまり、3科受験と4科受験の生徒の成績を比べたとき、特に算数においては3教科受験の生徒の方が受験者平均点も合格者平均点もかなり高くなります。このことからも灘や甲陽学院といった最難関を目指す受験生の算数のレベルが相当高いことがわかり、3教科で東大寺学園を受験するなら、算数のレベルを十分に上げておかないと厳しいとも言えるでしょう。

 

2.2020年東大寺学園中学の入試データ

出願者数

受験者数

合格者数

954

909

361

2020年の東大寺学園中学入試は、募集人員176名に対し志願者数が954名で、昨年より20名増加しました。受験者数も25名増加909名で、灘中同様に少子化で子どもの数が年々減っているなかでも人気はまったく衰えていません。なかでも兵庫県京都府からの受験者が増加傾向で、地元奈良県からの受験者はやや減少傾向となっています。

(人)

 

2020

2019

 

志願者数

入学者数

志願者数

入学者数

奈良県

140

37

152

40

大阪府

410

82

416

78

京都府

163

28

142

29

兵庫県

117

25

103

18

滋賀県

13

3

19

2

その他

111

8

102

9

合計

954

183

934

176

 

3.大手塾別合格者数

関西大手進学塾東大寺学園中学合格者数は多い順に下記の通りでした。

(人)

浜学園

馬渕教室

希学園

能開センター

日能研

137

100

51

50

48

SAPIX

第一ゼミナール

進学館

成基学園

 

10

7

6

3

 

東大寺学園の合格者は甲陽学院との併願者が多く、浜学園が圧倒的に多いのですが、馬渕教室の合格者も非常に多いのが特徴的です。

 

4.科目別平均点

東大寺学園中学合格者の各教科の平均点と受験者平均点との差を表したものが下記の表です。

                              (点)

 

受験者平均

合格者平均

合格者平均との差

国語(3科)

56.6

61.8

5.2

国語(4科)

55.5

62.8

7.3

算数(3科)

62.6

75.1

12.5

算数(4科)

46.1

64.4

18.3

理科(3科)

69.2

74.8

5.6

理科(4科)

65.0

72.5

7.5

社   会

65.3

69.7

4.4

※全教科 各100点

注目すべきは、算数です。特に3教科の算数は同じ問題であるにも関わらず、4教科の算数と比べ合格者平均が10点以上も高いという結果です。何度も述べた通り、東大寺学園は例年灘や甲陽学院など最難関中学を併願している受験生が数多く受験していますので、受験者の算数レベルはかなり高いと思ってください。他教科の平均と比べて算数が高いのは、決して算数が他より易しい問題というわけではありません。

 

先に述べたように、4教科の受験でも3教科との成績でいい方を得点としてくれますので、基本的には4教科の方がハードルはやや低いと言えるでしょう。

 

5.東大寺学園中学、科目別の傾向と対策

今年度の東大寺学園中学入試を参考に、教科ごとの傾向と対策をご紹介します!

 

◆国語

 

 

東大寺学園2020年の国語の問題は昨年に比べやや難化しました。出題形式に大きな変化はなかったものの、過去10年を見ても受験者平均、合格者平均共にやや低い点数でした。

 

【漢字】

毎年のことですが、東大寺学園の漢字問題はさほど難しい漢字が出題されるわけでもないのですが、小学生があまり使わないような言葉が良く出題されます。漢字力というよりは、語彙力が必要となる問題と言えるでしょう。

 

今年も

  • ハンキをかかげる」
  • セイケン放送」
  • 「二十四セッキ
  • オンギに報いる」

など小学生にとってはやや難解な言葉が多数出題されました。

 

ちなみに上記答えは前から順に「半旗」「政見」「節気」「恩義」です。

見ての通り漢字自体はさほど難しくはないですよね。日ごろから語彙力を高める勉強が必要でしょう。

 

【読解】

読解問題は今年も物語説明的文章の2題と例年通りでした。今年もそうですが、東大寺学園の国語は毎年50~100字程度の記述が数題出題されます。記号選択は一つ一つの選択肢も長くて難解であるのも特徴的です。

受験までに過去問などでしっかり対策をとっておくことをおすすめします。

 

 

◆算数

 

 

今年の算数は昨年に比べ大きく易化しました。昨年がやや難しかったので、例年並みに戻ったとも言えます。前述のとおり、3教科受験者は算数が得意な灘や甲陽学院を第一志望にしている生徒も多くハイレベルな戦いとなりますから、3教科で受験する際はかなり算数に力を入れないと厳しいでしょう。

 

今年はここ数年頻出単元だった「数列・規則性」や「速さ」の出題がありませんでした。「数の性質」「相似」「立体図形」はここ数年毎年出題されています。以前は大問5題構成でしたが、3年前から連続で大問4題構成になっており、小問集合の1番以外は解き方を書かせる問題となっています。

 

思考力だけでなく、しっかり筋道を立てて解き方を進めていける作業力も必要です。

 

 

◆理科

 

 

今年の東大寺学園の理科は例年並みの難易度でした。今年も50分で小問数50問以上を解かなければならず、スピードが要求される試験となりました。

 

毎年1番に生物分野があり、地学、化学、物理の4分野がほぼこの順で出題され、今年も例年通りでした。

 

一般に最難関中学入試の理科では、特に物理や化学の分野で超難問と言われる問題が出題されるのですが、東大寺学園の理科は極端に難しい問題はほとんどなく、最難関の中では比較的標準的な問題となっているのが特徴です。

 

 

◆社会

 

 

今年の東大寺学園の社会は昨年に比べやや難化しました。毎年時事問題は必ず出題され、最近のニュースにもしっかり関心を持っているのかが試されます。

 

歴史分野では年代の並べ替え関連の問題がここ数年毎年出題されています。年号や歴史の流れを正しく理解しておきましょう。

 

正誤問題の出題が多いのも特徴の1つです。出題形式などは過去問が参考になりますので、しっかり過去問演習もしておくことをおすすめします。

 

地理は統計・表の読み取りがよく出題されます。様々な統計・グラフ・表の読み取りに慣れておくようにしましょう。

 

 

6.まとめ~東大寺学園中学合格への道~

 

 

今年も1月に中学入試が終わり、例年でしたら4月から一斉に新学年をスタートできるはずでした。しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で前代未聞のイレギュラーなスタートとなりました。

来年2021年の受験がどうなるかは誰にも予測できませんが、それでも通常通り行われると予測して日々準備していく他ありません。

 

自主性を重んじる自由な校風が人気の東大寺学園。先述のデータからもわかるように、少子化でも受験者数は伸びていて、関西地区の最難関中学と位置付けられています。

 

小学生が自分1人で受験勉強するのはとてもたいへんだと思いますから、親御さまもいっしょになって真剣に受験に取り組んであげてください。どう対策していけばいいか不安に感じたら、志望校に特化したアドバイスができる受験のプロに早めに相談することをおすすめいたします。

 

 

 

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浅田ゆうき先生

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