【最新版】四天王寺中合格への道!2022年入試からみる2023年の対策

  • 2022.04.06
  • 受験情報

 

 

2022年の中学入試から、今回は大阪府の女子中最難関、四天王寺中について振り返ります。今年度の受験データを細かく分析各科目の傾向やポイント、2023年の対策等について徹底解説いたします!

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CONTENTS:

1.四天王寺中入試の特徴

2.昨年度より変更となった新コース制度について

3.2022年の入試データ

4.四天王寺中志望者の受験日程パターン

5.大手塾別合格者数

6.科目別成績データ

7.2022年度入試からみる科目別の傾向と対策

8.まとめ~四天王寺中合格への道~

 

1.四天王寺中入試の特徴

 

四天王寺中の入試は、国語・算数・理科・社会の4教科型、または国語・算数・理科の3教科型のどちらかを出願時に選択して受験します。

試験時間と配点は国語と算数が各60分120点満点、理科と社会は各40分80点満点の合計400点満点で、得点の計算方法は以下の通りです。

 

<3教科型> 評価点

・国語・算数・理科の合計点×1.25

 

<4教科型> 評価点=下記のうち最も高得点の点数

・国語・算数・理科・社会の合計点

・国語・算数・理科の合計点×1.25

・国語・算数・社会の合計点×1.25(※医志コースを除く)

 

四天王寺中は今年度コロナ対策として、正門付近に検温場所であるテントを設けられ、検温を済ませた受験生が検温済みの目印として手首に確認テープを巻かれてから室内に入れるようになっていました。

 

昨年同様に密を避けるために一つの教室に入る人数を約半分にし、教室の数は約倍になっています。この正門前の検温場所で親と子は別れ、子どもは各教室、親は待機場所である講堂にて待つことになっていました。

 

2.昨年度より変更となった新コース制度について

 

2021年の入試から四天王寺中のコース分けが大きく変わりました。2020年までは「医志コース」、「英数Ⅱコース」「英数Ⅰコース」というレベル別のコースと「文化・スポーツコース」の4コースがあり、医志コースで受験しても、英数Ⅱコースや英数Ⅰコースへの廻し合格もあったため、医志コースを受験する者が多くいました。

 

しかし、このコース分けの場合、医志コースに合格できる高い学力があっても、医学部を志望しない最難関の理系、文系学部進学を考えている受験生にとって、英数Ⅱコースを選ぶか、他の学校を選ぶより他ない状況でした。

 

そのような優秀な生徒の流出を防ぐために、2021年から新コースとして「英数Sコース」が新設されました。医志コースと英数Sコースを同列に置き、その下に「英数コース」という形式になり、医志コース受験者や英数Sコース受験者から英数コースに廻し合格はありますが、医志コースから英数Sコースへの廻し合格はなくなりました。受験出願時に医志コースか英数Sコースかを選択することになります。

 

ちなみに医志コースと英数Sコースは同列とは言いましたが、今年度入試の合格者最低点は、医志コースが277点、英数Sコースが265点と、昨年同様やはり医志コースの方が高いレベルでの勝負となりました昨年の合格最低点は医志コース:281点、英数Sコース264点)。また、合格後に入学が必須の「英数コース専願」は、併願の合格者最低点より10点ほど低く設定されています。

 

◆医志コース(約40名)

キャリア講座や英語のカリキュラムをより充実させ、6年間を通してハイレベルな知識、学力、教養を身につけながら、国内外の最難関医歯薬学系大学進学をより確実に目指すコース。

 

◆英数Sコース(約40名)

医歯薬学系以外の文系、理系の文理混合クラスに国際教養も身につけるハイレベルなコース。医志と同等レベルの最難関国公立大学、海外大学進学を目指します。

 

◆英数コース(約170名)

従来の英数IIと英数Iを合わせたもので、英数IIの教育スタイルに新しい教育プログラムを融合した基礎力を高めるための手厚いサポートが得られるコース。

 

◆文化・スポーツコース(約20名)

世界を目標に見据えたアスリート&アーティストを目指すコース。他コースと違い、有名難関国公立・私立大学進学を目指すコースではありません。

 

3.2022年の入試データ

(前年比)<人>

 

募集人員

志望験者数

受験者数

合格者数

実質倍率

全コース

270

696

(-71)

672

(-65)

424

(-40)

1.58

(-0.01)

文化・スポーツを除く

250

680

(-68)

656

(-63)

408

(-38)

1.61

±0

 

 

今年の四天王寺中は志願者数、受験者数共に大きく減少しました。昨年に続き2年連続の減少です。その分合格者数も40名ほど減少していますので、実質倍率には大きな変化はありませんでした。

 

医志コースでの受験者が199名と昨年に比べ28名の減少、英数Sコースでの受験者は118名と37名減少したのに対し、英数コース専願の受験者が318名と2名微増しています。上位のコースというよりは、とにかく確実に四天王寺中学に入学したいという安全志向の受験者が多かったようです。

 

4.四天王寺中志望者の受験日程パターン

 

四天王寺中の受験日程パターンとしては、受験コースによってやや偏差値に差があるため、受験生の併願校も志望コースよって変わってくると思いますが、概ね下記のような受験パターンとなっています。

 

前受(お試し受験)

1日目(1/15)

2日目(1/16)

3日目(1/17)

・愛光(愛媛)

・岡山白陵(岡山)

・岡山(岡山)

 

<午前>

・四天王寺(大阪)

 

<午後>

・帝塚山1B(奈良)

・大谷1B(京都)

・金蘭千里中期(大阪)

<午前>

・清風南海A(大阪)

・帝塚山2A(奈良)

・金蘭千里後期(大阪)

・神戸海星B(兵庫)

<午後>

・西大和学園(奈良)

・高槻B(大阪)

・大谷1C(京都)

・洛南高附属(京都)

・帝塚山2B(奈良)

・大阪桐蔭S(大阪)

 

【4日目以降(1/18~)】

・清風南海B(大阪)

・大阪桐蔭L(大阪)

・開明(大阪)

・甲南女子B(兵庫)

 

まず統一入試日前に前受け受験として愛光岡山白陵岡山を受験し、統一入試日初日午前の四天王寺中に臨みます。初日に2校受験するのであれば、午後から帝塚山1B大谷1B金蘭千里中期などとなります。

 

四天王寺は初日午前のみの試験ですので、2日目は午前に清風南海A帝塚山2A金蘭千里後期神戸海星B、午後には西大和高槻B大谷1Cなど受験した生徒が多くおりました。

 

四天王寺中の合格発表は3日目の午前中ですので、3日目までは受験が続くことになります。3日目の受験校としては洛南高附帝塚山2B大阪桐蔭Sなどとなり、四天王寺中の合格発表の結果次第で、4日目以降に清風南海B大阪桐蔭L開明2甲南女子Bなどを受験することとなったでしょう。

 

5.大手塾別合格者数

 

関西大手進学塾の四天王寺中合格者数は多い順に下記の通りでした。

 (前年比)<人>

浜学園

馬渕教室

能開センター

日能研

110(-4)

83(-11)

66(-9)

65(+3)

希学園

進学館

第一ゼミナール

SAPIX

48(-12)

13(-2)

8(±0)

6(+3)

 

昨年2021年の四天王寺中入試では、合格者数が前年度に比べ100名以上減少、今年度は昨年よりさらに40名近く減少したので、2年前と比べ140名近くも減少したことになります。

 

つまり、全体的にどの塾も減少傾向になるのは仕方ないのですが、そのような中でも微減にとどめ、100名以上の合格者を出している浜学園の強さを感じます。

 

2年前まで100名以上の合格者を出していた馬渕教室や能開センターも2年連続で大きく減少しましたが、どこの塾も昨年ほどの大きな変動はありませんでした。

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6.科目別成績データ

 

四天王寺中合格者の各教科の平均点と受験者平均点との差を表したものが下記の表です。

(前年比)<点>

 

受験者平均

合格者平均

合格者平均との差

国 語

70(+4)

77(+5)

7(+1)

算 数

65(-1)

75(-2)

10(-1)

理 科

49(-4)

54(-4)

5(±0)

社 会

55(-1)

58(-1)

3(±0)

合 計

240(±0)

266(±0)

26(±0)

(※国語、算数は各120点、理科、社会は各80点の400点満点)

 

四天王寺中の今年度の入試の難易度は、概ね昨年並みの試験でした。今年は国語が比較的易しく、算数、社会は昨年同様に例年並みの難易度でした。

 

理科は難度が上がったように見えますが、昨年、一昨年が比較的易しかったので、例年並みと言えます。今年も算数で合格者平均と受験者平均の差が開きましたが、それでも最難関男子校などと比較すると、さほどでもないでしょう。

 

7.2022年度入試からみる科目別の傾向と対策

 

今年度の四天王寺中入試を参考に、教科ごとの傾向と対策をご紹介します!

 

◆国語

 

 

 

・難易度

四天王寺中2022年の国語入試は、昨年やや難化したこともあり、今年はやや易化しました。受験者平均は4点、合格者平均は昨年度より5点アップしています。

 

・出題構成、解答形式

例年60分120点満点の試験で、大問3題構成。問題用紙はA4の縦開き冊子形式(開いたらA3)で11ページとボリュームがあり、文字数も多いのでたくさんの文章量を読むことになります。

 

大問3題は論説文、物語文、随筆の3題構成が多く、今年も例年通りの構成でした。漢字や語句などの知識問題は、各読解問題の小問の中で問われます。

 

記述問題は本文からの抜き出しが多く、ほとんどが字数指定のある問題です。特に長文を書かされるような解答もなく、今年も45字以内というのが一番長い記述解答でした。記述問題というと、ハードルが高いようにも思いますが、他の最難関校に比べると、難問はあまり出題されない傾向にあります。

 

・合否のポイント

読解問題が3題あり、多くの文字数を読んで答えなければならないので、スピーディーに読み解き処理する力がないと、時間が足りなくなります。語彙力読解力をつけるため、文学はもちろん、社会問題にも関心を持ち、日ごろから新聞記事などを意識して読むようにしましょう。また、限られた時間の中で解答できるよう、時間を計って解答するトレーニングを行うと良いでしょう。

 

◆算数

 

 

 

・難易度

四天王寺中算数入試は、3年前や5年前に極端に難しい年がありましたが、今年は昨年と変わらない例年並みの難易度でした。四天王寺中の算数は数年に一度、難度が大幅に上がる年もあるので注意しましょう。

 

・出題構成、解答形式

60分120点満点の試験で、問題用紙はA4横開きの冊子形式で9ページ。解答は答えのみで式や解き方を書く問題は例年ありません。大問数7問小問数19問と、一昨年と同じ問題数でした。

 

毎年1番には計算問題が出題され、出題分野としては「場合の数」「速さ」「平面図形」「立体図形」が頻出単元で、今年も出題がありました。しっかり押さえておきましょう。

 

・合否のポイント

難易度が大幅に上がる年もありますが、その場合は受験者全員にとって難しいので、慌てず取れる点数をしっかり取れるようにトレーニングしておく必要があります。難問に時間をかけすぎず、問題の取捨選択が大事になりますから、過去問などでしっかり練習しておきましょう。

 

 

◆理科

 

 

 

・難易度

昨年、一昨年と2年連続易しい試験が続きましたので、今年は昨年に比べ難化はしましたが、ここ数年で見てみると特別難易度の高い試験でもありませんでした。

 

・出題構成、頻出単元

40分80点満点の試験で、問題用紙はA4横開きの冊子形式で14ページ。例年通り大問4題構成物理・化学・生物・地学の各分野から出題がありました。

 

今年は昨年よりも小問数で9問も増えましたが、例年頻出の作図やグラフ作成や記述が出題されなかったので、試験時間は40分と短いのですがさほど時間に追われることはなかったものと思われます。

 

・合否のポイント

試験時間は40分と短いなかで、問題文の文章量が多いので、読解力が必要となります。

過去問演習で、「問題形式」や「解答方法」などに慣れておき、決められた時間内で問題文をしっかり読み取れるようにしておきましょう。

◆社会

 

 

 

・難易度

難易度は昨年と同様例年並みで、受験者平均点と合格者平均点の差も毎年2~3点とあまり差が出ない試験となっています。言い換えれば「一つの凡ミスも許されない試験である」とも言えるでしょう。

 

・出題構成

40分80点満点の試験で、問題用紙はA4横開きの冊子形式で13ページ。毎年、歴史・地理・公民の各分野から出題があります。

 

四天王寺中の社会はやや歴史分野の出題割合が多く、やや偏りがあります。また、時事問題も毎年出題されます。今年も選択解答の割合が多く7割以上が記号選択でした。残りは用語解答と1問だけ記述解答でした。今年は記述が1題と特に少なかったのですが、選択解答が多く記述が少ないのは例年通りです。

 

・合否のポイント

四天王寺中の社会科入試は、時事問題が毎年出題され、その年に起きた一つの出来事というよりは、その年のさまざまな出来事が出題されます。日頃から国内外の出来事に関心を持ち、新聞やニュースをチェックし、重要な語句は漢字で書けるようにしておきましょう。

 

8.まとめ~四天王寺中合格への道~

 

 

 

 

今年の中学受験は昨年に続き、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた入試となりました。来年2023年の受験もどうなるかは誰にも予測できませんが、これだけははっきり言えます。どのような状況下でも慌てずに受験できるよう、今からしっかりと準備をしていきましょう

 

四天王寺中は、今年100周年を迎え、歴史ある人気の女子校で、大阪府の女子最難関中学校と位置づけられています。昨年よりコース制も変わり、今後さらに医歯薬系理系はもちろん、最難関文系の進学率も上がってくることが期待されています。

 

小学生が自分1人だけで最難関中学の受験に取り組むのはたいへんだと思いますから、親御さまもぜひいっしょにサポートしてあげてください。どう対策していけばいいか不安に感じたら、志望校に特化したアドバイスができる受験のプロに早めに相談することをおすすめいたします。

 

 

 

 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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