受験生への声かけで親が注意すべきこと

  • 2022.08.30
  • 受験情報

 

 

夏休み明けからいよいよ本格的な受験モードに入ります。受験生もだんだんとピリピリしてきます。そんな受験生にどう声かけをしたらいいのか、注意したい言葉受験生の心理など、声かけポイントについて詳しく解説します。

 

CONTENTS:

1.突然塾に行きたくないと泣き出した、その驚きの理由とは?

2.家庭内の声かけと子どもの心理

3.やってはいけない声かけといい声かけ

4.親が受験生によく言ってしまう3大NGワード

5.褒められたい子どもたち

6.まとめ~合格へと導く親の最大の武器

 

1.突然塾に行きたくないと泣き出した、その驚きの理由とは?

 

 

 

ある進学塾に通っている生徒が、新しいクラスに変わった2回目の授業で、家に帰って来るなり「もう塾に行きたくない」と泣き出しました。それまでは塾内の友達もできて楽しそうに通塾していたので、母親はとても驚いたそうです。

 

母親が子どもに理由を尋ねると、「自分の名前を先生が2回連続で間違えた」と言います。

その塾では、皆の前で先生が出欠を取るのですが、その生徒は前回に続き2回連続で名字の漢字を読み間違えられたそうです。

 

確かに読み間違いされる可能性のある名字ではありますが、1回目に間違えられた時に「〇〇です」と本人の口から訂正をしたにもかかわらず、2度目も間違われたそうです。

 

「そんなことで」と思われるかもしれませんが、これが現実です。子どもにとって名前を間違えられることは、とてもイヤなことです。それも訂正したにもかかわらず2度ともとなると、大人でも失礼だと思うでしょう。

「ふざけるな!」と怒る子どももいれば、「無視された」と悲しくなってしまう子どももいます。

 

また、周りにいるのは同じ小学生ですので、悪気なく名前の間違いを面白がって、からかったり笑ったりする生徒もいるかもしれません。その場ではいっしょに笑っていても、実は名前を間違われたことがものすごく恥ずかしく、悲しくて耐えている可能性もあります。

その生徒はどういう状況だったかはわかりませんが、家に帰って泣いて「塾を辞めたい」と言い出すほどですから、よほどショックで悲しかったのだろうということは容易に推察できます。

 

子どもの性格にもよりますが、大人にとっては悪気もなく、ちょっとした間違いや何気ない言葉が、子どもを深く傷つけてしまうということがよくあります。とくにプレッシャーのかかっている受験生にはよく注意してほしいところです。

 

2.家庭内の声かけと子どもの心理

 

 

 

声かけでショックを受けるのは、学校や塾だけでなく、ご家庭でもいっしょです。

塾や学校で先生が生徒の名前を間違えて傷つくのは、「自分のことをちゃんと見てくれていない」「どうでもいいと思われている」と感じるからです。

 

親も同じです。親から「自分のことをわかってくれていない」と思われる言葉を言われると、子どもはとても傷つきます。親は子どもに頑張ってほしくて言ったつもりが、子どもにはとてもショックで、思っている以上に傷ついてしまうということがあります。そういった傷つきは、親が忘れても子どもはいつまでもずっと覚えているものです。

 

ある受験生の母親が、大手進学塾に何年も通っているにもかかわらず、子どもの成績があまりにも上がらず、いつまでも志望校のレベルまで到達しないので、思わずイライラして

「なんでこれだけやってもできないの。あなた、本当にバカなんじゃないのっ!」

と言ってしまったそうです。

 

母親としてはちょっと言い過ぎたかなとは思っていたのですが、逆にそれをバネにして「見返してやる」くらいの気概を示してくれるのではと期待していました。しかし結果はまったくの逆効果。それ以来、子どものモチベーションはどんどん下がり、成績も下がる一方。結局、受験はしましたが全て不合格でした。

 

3.やってはいけない声かけといい声かけ

 

 

 

いい声かけ悪い声かけとはどういうものをいうのでしょうか。

 

例えば先ほどのように、名前を間違えられたから塾を辞めたいと子どもが言ったらどうでしょう。

×「そんなことで辞めたいなんて言わないの!」

と言いませんか。

 

これでは塾にも家庭にも「自分を理解してくれる人はいない」「誰もわかってくれない」と、どんどん自分を追い詰めてしまい、受験勉強にも身が入らなくなるでしょう。

このような場合、どう言えばいいのでしょうか。

  ↓↓

「そうか、そんなに嫌だったんだね。それでも最後までちゃんと授業出られて、えらかったよ。もう先生が間違わないように、塾に電話しておくね」

 

このように言われたら、子どもも「親は自分をわかってくれている」と心強く思い、安心するでしょう。常に味方である親が傍にいて応援してくれていると思えれば、塾もがんばって行こうと思うでしょうし、受験勉強もがんばろうという気にもなれると思います。

 

4.親が受験生によく言ってしまう3大NGワード

 

 

 

親が口で「ああしろ、こうしろ」と言っても、子どもはなかなか思うようには動かないものです。よく受験生の親が言ってしまいがちなNGワードが次の3つです。

 

◆もっと「もっと緊張感を持ちなさい!」「もっと勉強しなさい!」

◆はやく「はやく勉強しなさい!」「はやくお風呂に入りなさい!」

◆なんで「なんでそんなにのんきなの!」「なんでやらないの!」

 

もっと」「はやく」「なんで」という言葉はつい口に出てしまうワードだと思いますが、受験生には負荷がかかるだけの言葉となり、マイナスにしかなりません。

ポイントはもしご自身がこのような言葉を夫や妻から言われたらどう思うか、想像してみるといいでしょう。

 

受験生なのですから、子どもたちも「やらなければいけない」ことくらい、言われなくてもちゃんとわかっています。それをわざわざ親に言われると余計に反抗してやりたくなくなるものです。

 

勉強のことは塾や家庭教師の先生に任せて、口にするのはやめましょう。ポイントは、子どもを上手に褒めて、子どもが自ら率先して能動的に行動するように仕向けていくことです。

 

5.褒められたい子どもたち

 

 

 

基本的に、褒められて嫌がる子どもはいません。子どもにとって親は特別な存在ですから、他の人に褒められるよりも親から褒められたほうが何倍も嬉しいものです。悪いこと同様に、褒められたことも子どもはしっかりと覚えています

 

勉強でいい点を取った時はもちろん、何気ない気の利いた行動やてきぱきと適切な行動ができた時、簡単なお手伝いができた時、朝きちんと起きてきた時、ご飯を残さずきれいに食べた時など、何でもいいのです。ちゃんと褒めてあげましょう。

 

そうは言っても、なんでもかんでも褒めればいいというものでもありません。気持ちがこもっていなければ子どもも見抜きますし、褒める必要のないことまで褒めては何も嬉しくありません。本当に褒めるべきときにきちんと褒めてあげてください。

 

小学生でも高学年になってくると、褒められても素直に喜ばずに素っ気ない態度をとったり、褒められているのを知っていて聞こえていないふりをしたりすることもあります。しかし、心の中では「褒められて嬉しい。また褒められたいな」と思っているものです。

 

褒められて嬉しいという気持ちは、何事においても行動を前向きにします。面白くない勉強や受験に対しても、前向きになれるというものです。

 

6.まとめ~合格へと導く親の最大の武器

 

 

 

受験生の親が子どもにしてあげたい声かけは、「褒めることであって、口うるさく勉強のことを言わないこと」と述べました。

そうすることで、親は口出しすることが減ってラクになりますし、子どもは親からうるさく言われなくなり、いわゆるウインウインの関係になります。当然勉強における結果にも反映されてくるでしょう。

 

「そんな思ったようにはいかない。それは理想論だ」と思われるかもしれませんね。それでも、できるだけ言葉に慎重になって声かけをすることで、「あの時こうしておけばよかった」という後悔を少しでも減らすことができればと願っています。

 

最後に、親だからこその最大の強みがあります。それは「笑顔」です。笑顔は親が持つ最大にして最高の武器です。子どもは皆、親の笑顔が大好きです。とくに小学生はいつも気にして親の顔を見ています。親がしかめっ面でいれば緊張しますし、やさしい笑顔でいると落ち着きます。「笑顔」が子どもを合格へと導く、いちばんのお守りになるといっても過言ではありません。

 

子どもたちは「受験」というたいへんな重圧のなか、日々自分と闘って頑張っています。親もいっしょに頑張りましょう。受験生をもつ親の心得は、「笑顔でいつも通りにふるまうこと」だけです。案外簡単なことかもしれませんね。

 

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浅田ゆうき先生

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