受験⽣の⾷事〜疲れない体を作る⾷事習慣〜

  • 2020.04.27
  • 受験レシピ

受験勉強はよくマラソンにも例えられるように⻑期戦のため、受験シーズンだけでなく、1 年を通して常に体調を万全の状態を保ち続けなければなりません。


特に、昨今ではウイルスにより全世界が深刻な状況に陥っています。

これは、ある意味防ぎようのないことかもしれませんが、手洗い、うがい、マスクなどの外的予防はもちろん、それ以外にも自分自身のその時々のコンディションによって罹患や重症化のリスクは変わってくると思います。

また、体と密接に関わっている脳や心の疲労というものにも目を向けなくてはなりません。
脳や心が疲労を感じやすく、疲れが蓄積してくると様々な異常をきたしてきます。


では、疲れにくい体とはどのように作られるのか?
それは、日々の⾷事の積み重ねの中に大きなヒントがあります。

今回は、誰もが経験したことのある⾷事や習慣が、実は疲労を招いているかもしれないお話を紹介します。






・目には見えない内臓疲労


時間のない時などに「菓子パン+野菜ジュース(缶コーヒー)」などで⾷事を済ませた経験がある人は多いと思います。

実は、この安易な⾷事スタイルの積み重ねが内臓疲労を招きます


内臓の中でも、副腎という臓器はストレスに対処する「コルチゾール」というホルモンや、⽣命活動に必要なホルモンを分泌する臓器があります。

パンと飲み物だけのような⾷事スタイルが積み重なると、このコルチゾールを作る副腎の機能を正常に保つ栄養が不足し続け、その結果副腎が疲れ、本来の働きができなくなります。

この副腎に疲労が溜まると次のような症状が引き起こされます。

・朝がつらくて、普段から立ちくらみが起こる
・何をしても楽しくなく、我慢ができなくなった
・物忘れがひどい
・とにかく疲れやすい
・気分が落ち込み学校や仕事などに行きたくない



副腎の機能を正常に保つためには、先ほどの「菓子パン+野菜ジュース(缶コーヒー)」に、コンビニでも手に入る次のようなものを加えてみてください




タンパク質やビタミンB6、ビタミンC、パントテン酸(ビタミンB 群の一種)などが副腎を正常に保つために欠かせない栄養素ですので、これらを補うと良いです。


そして、この組み合わせを特に意識して欲しいのが、1 日の⽣活リズムを作る「朝⾷」です。
1 日のコンディションを左右する朝⾷には、バランスの良い⾷事を心がけてみてください。



<レシピ>
 

〜手軽に朝⾷!バランス整うケークサレ〜



【材料】(7×20cm パウンド型、1本分)

・薄力粉……130g
・卵……2個
・牛乳……120ml
・ベーキングパウダー……小さじ1
・オリーブオイル……大さじ1
・塩……小さじ1/3
・ベーコン……100g
・バナナ……2本
・さつまいも……100g
・カマンベールチーズ……60g


【作り方】
① ベーコン、バナナ、さつまいも、チーズはそれぞれ1cm 角ほどに切る。
② オリーブオイル(分量外)を引いたフライパンで、ベーコン、さつまいもに火が通るまで炒め、冷ましておく。
③ オーブンを180 度に予熱し、パウンド型にオーブンシートを敷いておく。
④ ボウルに薄力粉とベーキングパウダーをふるい入れ、卵、牛乳、オリーブオイル、塩を入れて粉っぽさがなくなるまで泡立て器で混ぜる。
⑤ そこに、ベーコン、さつまいも、バナナ、チーズを入れてゴムベラで混ぜ合わせる。
⑥ 型に流し入れ、お好みでローズマリーなどを散らして、180 度のオーブンで約30 分焼き、粗熱が取れたら出来上がり。



*切り分けて1つずつラップをして冷凍保存し、⾷べる際はレンジで温めて下さい。
忙しい朝の⾷事や間⾷にオススメです!


ケークサレとは、フランス語で「塩味のケーキ」と言い、チーズや野菜、肉、魚などを入れて焼く甘くないお惣菜ケーキです。
中に入れる具材は、お好みで変え楽しむことができます。

今回は、ビタミンB6が豊富なバナナと、熱にも強いビタミンC が多いさつまいも、たんぱく質とパントテン酸に富んだベーコン、チーズを合わせて、ストレスに負けないケークサレにしてみました。





・栄養ドリンクの落とし穴


疲れた時、眠気を覚ましたい時、体調が悪い時などに「栄養ドリンク(スタミナドリンク)」を飲んだことがありませんか?

確かに、これらのドリンクにはタウリンやビタミンB 群など、疲労回復に効果が期待できる成分が入っています。
一方で、その他には無水カフェイン(一時的に筋肉や脳を興奮させる効果がある一方で、作用が切れると集中力の低下や疲労感が反動として現れる)、果糖ブドウ糖液糖(すぐにエネルギーに変わりますが、余ったものは体脂肪にも変わる=摂取の積み重ねが肥満に繋がる)、アルコール(カフェイン同様、興奮させる作用がある反面、効き目が切れるとどっと疲れが押し寄せる)などが入っています。

つまり、これらのドリンクは一時的に疲れが取れたように感じるものの、疲れの根本を取り除いてくれるものではありません

たまに飲む分には問題ありませんが毎日のように飲み続けると、過剰摂取に陥り最悪の場合はカフェイン中毒により死亡するケースもあることも知っておいてください。




・心の疲労は「幸せホルモン」の分泌が少ない?!


人間の精神状態は主に、「セロトニン」、「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」という3つのホルモンのバランスによって決まってきます。
特に、セロトニンは幸せホルモンと呼ばれ、精神を安定させてくれる働きがあり、タンパク質に含まれるトリプトファン(必須アミノ酸)から作られます。

つまり、ストレス状態にある場合は、⾷事からトリプトファンを摂取しセロトニンを多く作り出すことで、ストレスに負けない心を保つことが有効です。

このトリプトファンをセロトニンに作り変える際には、ナトリウムやビタミンB6などの栄養素も必要になるので、バランスのとれた⾷事の積み重ねがいかに大切かを想像してみてください。





<レシピ>
 

〜心を元気に!
ささみのハニーヨーグルトマスタード和え〜


【材料】(4人分)

・ささみ……3本(約200g)
・スナップエンドウ……10 本
・オレンジ……1個
⬇️⬇️⬇️ A ⬇️⬇️⬇️
・ヨーグルト(無糖)……大さじ4
・粒マスタード……大さじ1/2〜1
・はちみつ……小さじ1/2
・おろしニンニク……小さじ1/3
・塩……4つまみ
⬆️⬆️⬆️ A ⬆️⬆️⬆️
・こしょう……少々
(・あればパルミジャーノチーズ……適量)


【作り方】

① 小鍋にお湯を沸騰させ、ささみを入れて火を止めて15~20 分ほどそのままおいた後、⾷べやすい大きさに手で割いてほぐしておく。
② スナップエンドウはスジを取って、塩をひとつまみ入れ沸騰させたお湯にさっと入れて、ざるにあげて冷水などでしっかり冷まし、⾷べやすい大きさに切る。
③ オレンジは、皮をむいて⾷べやすい大きさに切っておく。
④ ボウルにA と、ささみ、スナップエンドウ、オレンジを入れて混ぜ合わせ塩胡椒で味を整えたらできあがり。


*⾷べる前に、パルミジャーノチーズなどを削ってかけても美味しいです。


効率よく「幸せホルモン」であるセロトニンが作られるよう、ビタミンB6 が豊富なささみに、トリプトファンを含む乳製品のヨーグルトやチーズを合わせたお惣菜レシピの紹介です。

粒マスタードは辛みがほとんどないため、お子さん向け調味料としても使っていただけます。
オレンジやスナップエンドウの他にも、旬の野菜や果物と相性が良いソースですので色々な⾷材で試してみてください。
 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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