受験⽣の⾷事〜ファイトケミカルで負けない⾝体に!〜

  • 2020.06.02
  • 受験レシピ

⻑い受験勉強において、ベストコンディションを維持することがいかに重要かということはこれまで紹介してきましたし、よく⼼得ている⽅も多いと思います。

これまで、腸内環境⾷事⽣活習慣から免疫⼒をあげ、ウイルスや季節的な体調不良を防ぎ、効率よく勉強をする⽅法を提案してきました。


今回は、そのような中でも免疫⼒と体調管理に有効な⾷物(植物)が持つ機能性成分の⼒をご紹介したいと思います。



みなさん、「ファイトケミカル」という⾔葉を聞いたことはありますか?

これは、⼈間の体では決して作ることの出来ない、⾷物(植物)が持つ機能性成分の総称で、五⼤栄養素、⾷物繊維に次ぐ第7の栄養素とも呼ばれています。

ファイトケミカルとは、植物が強い紫外線を浴びることによって発⽣する毒性の活性酸素を中和する作⽤や、種⼦を腐敗から守り、害⾍危害から⾝を守るために作り出す機能性成分のことです。


私たちが⼝にするものでは、野菜や果物の⾊素やアク、渋味、苦味、⾟味、⾹り成分の中に含まれています。

この、ファイトケミカルのすごいところは、強⼒な抗酸化作⽤抗がん作⽤免疫⼒を強くする⼒を持っているほか、デトックス作⽤ストレス緩和作⽤などがあり、これらは決して⼈間を含めた動物の体内では⽣成されない成分であることです。




◎ファイトケミカルの種類

ファイトケミカルは、現在⾒つかっているだけでも1000種類あると⾔われおり、ほんの⼀部ですがその代表的なものには次のようなものがあります。





◎ファイトケミカルの作⽤


このほかにも、イチゴに含まれるフィセチンやブルーベリーに含まれるアントシアニンという記憶⼒改善に作⽤するようなファイトケミカルも存在し、受験⽣にとっては有効な⾷物の⼒ですね。



<レシピ>
 

〜受験⽣の味⽅!
イチゴとブルーベリーソースのローストポーク〜




【材料】(4⼈分)
・豚肩ロース(かたまり⾁)……500g
・ローズマリー……2 枝
・にんにく……1 かけ
・塩(粗塩)……4g(⾁総量の0.8%)
・⽩ワイン……50ml
・オリーブオイル……⼤さじ2
・タコ⽷
⬇️⬇️⬇️ ソース ⬇️⬇️⬇️
・⾚ワイン……100ml
・ブルーベリー……50g
・イチゴ……50g(約4個)
・バルサミコ酢……⼩さじ1
・はちみつ……⼩さじ1
・醤油……⼩さじ1
・塩……⼩さじ1/4
⬆️⬆️⬆️ ソース ⬆️⬆️⬆️

【作り⽅】
① オーブンを180℃に予熱し始める。にんにく、ローズマリーは細かいみじん切りにして、塩と混ぜる。

② 豚⾁の全体にフォークで⽳をあけ、たこ⽷を巻きつけて形を整えたら、①のハーブ塩を全体によくすり込む。そのまま、常温で15〜30分ほどおく。

③ フライパンに⾚ワインを⼊れ煮⽴ってきたら、ブルーベリー、4等分にしたいちご、バルサミコ酢、醤油、はちみつを⼊れてとろみがつくまで煮詰める。
*途中、⽊べらなどでブルーベリーとイチゴは潰していく。

④ 天板にオーブンシートを敷き、豚⾁をのせてオリーブオイル⼤さじ2を回しかける。

⑤ 180℃に温めたオーブンで25~30分 程焼き、⾁に焼き⾊がついたら途中で取り出し⽩ワインを回しかけ、さらに10 分ほど焼く。
*⾁の⼤きさや形、オーブンの状態によって、様⼦を⾒ながら焼き時間は調節して下さい。

⑥ 焼きあがったら、しばらく置いて⾁汁を落ち着かせ、5mm 程の厚さにスライスし、器に盛り、ソースをかけてできあがり。

 

イチゴやブルーベリーなどの果物を潰しながら加熱し、煮詰める料理(ソースやジャム、コンフィ)は、果物のファイトケミカルを効率よく摂取できる⽅法の⼀つです。
また、疲労回復に効果を発揮するビタミンB1が豊富な豚⾁と、ベリーの⽢酸っぱさとの相性はとても良いのでぜひ⼀度作ってみてください。




◎効率的な⾷べ⽅の⼯夫

ただ野菜や果物を⾷べていればファイトケミカルは⼗分に摂取できるのかというと、そうではありません。
その⾷物に適した⾷べ⽅や、調理の仕⽅によってファイトケミカルの摂取効率は変わってきます。

例えば、ぶどうでは⽪と種にアントシアニンというファイトケミカルが多く含まれているため、⽪ごとよく噛んで⾷べたり、⼤⼈では⾚ワインとして⽪ごと摂取することでこのファイトケミカルを効率よく取り⼊れられます。

バナナでは、⿊い斑点が出た頃が⾹り成分であるオイゲノール(⽩⾎球を増やす働き)も増え、より効率的にファイトケミカルを摂ることができます。
また、ファイトケミカルは熱に強いため、硬い⽪などに多く含まれる⾷物は煮込むことによって、細胞から成分が流出し多くの成分を摂取できます。

そのほかにも、トマトに含まれるリコピンは油に溶けやすいため、油と⼀緒に⾷べることで吸収されやすくなります。
そして、植物のファイトケミカルは強い紫外線を浴びることによってできる為、露地栽培などの環境下で⼒強く育った野菜や、果物に多く含まれていますので、スーパーなどでは産地や栽培⽅法にも⽬を向けて⾷材選びをしてみて下さい。




<レシピ>

〜ファイトケミカルがぎゅっと詰まった!
⽣姜のチキンスープ〜




【材料】(3〜4⼈分)
・⼿⽻先……6~8 本
・⻑ネギ……1本
・⼈参……5cm
・キャベツ……1/8 個
・しいたけ……3個
・ごぼう……1/3 本
・⽣姜……1⽚
⬇️⬇️⬇️ A ⬇️⬇️⬇️
・鶏がらスープの素……⼩さじ2
・塩……⼩さじ1/2
・醤油……⼤さじ1
⬆️⬆️⬆️ A ⬆️⬆️⬆️
・⽔……1000ml
・ごま油……⼤さじ1

【作り⽅】

① ごぼうはきれいに洗って(気になる場合は⽪をむいて)斜めに薄切りにし、⼈参は⽪をむいて千切り、キャベツは⾷べやすい⼤きさ、しいたけはスライスにする。⻑ネギは⻘い部分をぶつ切りにする。

② ⽔を⼊れた鍋に⼿⽻先、ネギの⻘い部分、ごぼうを⼊れて中⽕で15 分ほど煮る。出てきたアクは取り除く。

③ 弱⽕にして、⼈参、キャベツ、しいたけを⼊れてさらに10 分ほど煮る。

④ その間に、⽣姜を千切りにし、⻑ネギの⽩い部分は⼩⼝切りにする。

⑤ 10 分経ったら⻑ネギの⻘い部分を取り出して、切っておいた⽣姜と⻑ネギ、A の調味料を加えて10 分ほど弱⽕で煮込む。

⑥ 最後にごま油を回し⼊れたら出来上がり。

 

ファイトケミカルは植物の細胞内に含まれているため、私たちの体内で吸収するには細胞膜を壊して摂取しなければなりません。しかし、包丁やミキサーなどで破砕した程度では細胞膜は壊れないため、熱を加えて⼀定時間煮出す事でその成分が溶け出てきます。

そのため、今回のレシピのようによく煮込んでスープにする事でファイトケミカルを効率的に摂取することができます。

  • 保護者説明会
  • 無料体験授業

管理栄養士
浅田ゆうき先生

先生の写真
先生のプロフィール