受験生の食事〜季節の変わり目に負けない食事〜

  • 2023.10.27
  • 受験レシピ

みなさん「秋バテ」といった言葉をご存知でしょうか。

暑い時期に体が順応できず不調を招く夏バテはよく知られていますが、涼しくなってきたこの時期にも体が不調に陥ることがあります。


夏から秋にかけての季節の変化に伴う気温や湿度、日照時間などの環境の変化は大きくこれらによりだるい、食欲がない、眠たい、頭痛、気分が鬱々とする、体調を崩しやすいといった症状があらわれる方もいます。

ここまではっきりした症状がなくとも、受験生においては季節の変わり目になると勉強に集中しづらい、やる気が出ない、朝起きづらいといった変化に心当たりがある方もいるかもしれません。

しかし、季節の変わり目に不調を感じても、気温が下がったから仕方ない、そういう体質だからと思い過ごしていませんか。
 

私たちの体は食べたもので日々作り替えられているため、食事を変えることによって今まで体質だからと諦めていたことも改善していきます。
今回は、このような季節の変化に負けない強い体を手に入れるためのポイントをご紹介します。




 

◎寒暖差による自律神経の不調

夏から秋へと移り変わる中で最も大きく感じるのが「気温」の変化です。
私たちはこの変化に対応すべく、体内では自律神経という神経が働き体温を一定に保とうとします。

しかし、朝晩の気温差が大きい秋口などではこの自律神経への負担が大きくなり、神経の働きが乱れやすくなります。

すると、体調不良や日常生活でのさまざまな不調が現れやすくなるのです。
この自律神経の安定には、脳内で分泌されるホルモン(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなど)が重要とされています。

これらのホルモンは、食べたもののうちタンパク質、ビタミン、ミネラルを主な材料として作られるため、食事から十分量摂取することが自律神経を整えるためにも重要になってきます。



◎流行病にかからない免疫力

冬場になると気温が下がり、空気が乾燥することによりウイルス感染が成立しやすい状況がうまれてきます。

そのため、インフルエンザやウイルス性胃腸炎などのさまざまな感染症が流行してきます。
特に、受験生にとっては試験本番が控えている冬場の体調管理は、最重要課題とも言えるかもしれません。

しかし、同じ環境下にあってもこれらの病気に罹る人もいれば、罹らない人もいます。
年齢や性別、持病、環境、生活習慣などさまざまな違いが要因となってきますが、普段の食事によって自分の潜在的な免疫力を上げることもできます。

<粘膜などの防御機能を強化する工夫>  
体外からの菌やウイルスの侵入を防ぐ免疫防御機能として重要なのが、喉や鼻をはじめ胃や腸などにも存在する粘膜です。
この粘膜の働きをよくするためには、粘膜細胞の材料となるタンパク質や、ビタミンC、鉄のほか、細胞の新陳代謝を促すビタミンAや亜鉛といった栄養素が重要となってきます。

<体温を上げる工夫>  
体温が0.5~1度下がると免疫機能が約30%低下するとも言われており、平熱が36.0度以下の低体温の人は免疫機能の働きが弱く病気になるリスクも高くなります。
体温を高めるには、基礎代謝をあげるため運動などにより筋肉量を減らさない(増やす)ことや、日頃から体を温める食材を意識することも重要です。

◆生姜は加熱することでショウガオールという成分が増え、血流促進や燃焼効果が高まり ます。
◆ニンニクやニラ、ネギ類などに含まれているアリシンという栄養素には、血管を拡張する 働きがあり、それに伴い血流促進からの冷えの緩和などの働きがあります。

 


<レシピ>

〜ニラと豆苗の豚バラごま味噌和え〜



【材料】(4人分)

・豚バラ肉……200g
・ニラ……10本
・豆苗……1/2株
・ねりごま……25g
・味噌……小さじ1/2
・しょうゆ……大さじ1
・砂糖……大さじ1
・酢……大さじ1/2
・長ネギ……1/6本
・生姜・ニンニク……各1/3片(3g)


【作り方】

  • ① 豚バラ肉、ニラ、豆苗は食べやすい長さに切る。長ネギ、生姜、ニンニクはみじん切りにする。
  • ② フライパンにお湯を沸かし、そこに鶏ガラスープの素もしくは塩を少々(分量外)を入れて、豚バラ肉、ニラ、豆苗をさっと茹でて水気をきる。
  • ③ ボウルにねりごま、しょうゆ、味噌を入れてよく混ぜ、砂糖、酢、長ネギ、生姜、ニンニクを加えてさらに混ぜ合わせる。
  • ④ 器に豚バラ肉、ニラ、豆苗を盛り付けその上から③のタレを回しがけたら出来上がり。
 



自律神経を整え、免疫力を強化する上で欠かせないタンパク質と、ビタミンB群を豊富に含んだ豚肉や豆苗を使い、子供から大人まで食べやすいごま味噌和えにしました。
これに、疲労回復や免疫力向上、体温上昇等の働きがあるニラやニンニク、長ネギを合わせて冬を乗り切るスタミナ満点の一品となっていますので、ぜひ一度作ってみて下さい。


 

◎日照時間に左右されづらい睡眠リズムの獲得

冬場になると睡眠時間は変わらないのに眠たい、朝起きづらいといった経験はありませんか。
季節の変化に伴って日照時間が減少することにより、最も影響されやすいのが睡眠です。睡眠ホルモン(メラトニン)の材料となる、「セロトニン」というホルモンは冬場に日照時間が減少することにより、脳内での代謝回転速度が遅くなり分泌量が少なくなる傾向にあります。

これに加えて、ホルモンの材料となるタンパク質やビタミン(ビタミンB群)、ミネラル(鉄・亜鉛・マグネシウム)といった食事からの栄養素が不足すると、さらに秋〜冬場の睡眠リズムは崩れやすくなります。

それだけではなく、幸せホルモンとも言われるセロトニンが不足することで、冬季うつ病のリスクも増します。
日照時間が短くなるこの時期こそ、食事からしっかりホルモンの材料となる栄養素を確保しましょう。

これらのように、季節や環境に左右されにくい体づくりを目指すことが、これから受験のラストスパートを駆け抜ける上でも非常に重要になってきます。

 


<レシピ>

〜〜蒸し器いらず!ナスのしらす焼売(しゅうまい)〜



【材料】(4人分)

・ナス……2本
・しらす……75g
・豚ひき肉……150g
・玉ねぎ……1/3個
・片栗粉……大さじ1と1/2
▼▼▼ A ▼▼▼
・しょうゆ……小さじ1
・砂糖……小さじ1/2
・鶏ガラスープの素……小さじ2/3
・オイスターソース……小さじ1
・おろししょうが……1片
・ごま油……小さじ1
・塩……小さじ1/6
▲▲▲ A ▲▲▲
・焼売の皮……20枚


【作り方】

  • ① ナスは厚さ1.5cmほどの輪切りにし、小さめのスプーンで身をくり抜く。(底の身は0.5cmほど残す。)水に軽くさらして、水気をきる。
  • ② 玉ねぎをみじん切りにし、①でくり抜いたナスの身もみじん切りにし、片栗粉と一緒に混ぜ合わせる。焼売の皮は千切りにしておく。
  • ③ ボウルに豚ひき肉としらす、Aの調味料を入れ粘りが出るまでよくこねたら、②の玉ねぎとナスを加えてさらに混ぜ合わせる。
  • ④ ①のナスの切り口に片栗粉(分量外)をまぶし、③の肉ダネを詰め、その上に千切りにした焼売の皮をのせる。
  • ⑤ 蓋付きのフライパンに油を大さじ1ひき熱したところにナス焼売を並べて、水150mlを入れて蓋をして、中〜弱火で10分蒸し焼きしにたら出来上がり。(途中、水分がなくなり焦げそうになったら水を足す。)
    *お好みでポン酢やカラシなどを付けても美味しいです。
 



タンパク質、ミネラル豊富なしらすを使い旬のナスと合わせたお弁当にもぴったりな焼売にしました。
ナスを土台にすることで、フライパンで簡単に蒸し焼きにすることができるだけでなく、よりジューシーに美味しい焼売になります。

免疫や睡眠、心の安定を強化する上でも、さまざまな旬の食材からタンパク質やビタミン、ミネラルを摂取できるようにすることが重要です。

 

管理栄養士
浅田ゆうき先生

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