受験生の食事〜強い免疫力の獲得〜

  • 2023.11.27
  • 受験レシピ

いよいよ受験本番が近づいてくるこの時期に最も気をつけたいのが、体調管理です。

食事や睡眠などを十分気をつけているつもりでも、冬場に風邪をひいてしまった経験がある方は多いのではないでしょうか。


病気を予防する上で、重要になってくるのが私たちの体に備わっている免疫力です。

「免疫力」と一言で言っても、その形や機能、働きはさまざまですが、このうち食事から入ってくる栄養素によってその働きが左右されるものも多くあります。


そこで、今回は冬場に特に気をつけたい風邪やインフルエンザといった感染症を予防する上で重要な「免疫力」を上げるための食事について詳しくご紹介します。






◎粘膜機能の向上のための食事


鼻や喉、食道、胃、腸などを覆う粘膜は、体の内外の境界として外敵となる微生物や菌の侵入を物理的に防ぐ免疫の要とも言える器官です。

それだけでなく、有害なものが侵入してきた際にはそれらを排泄する一方で、体にとって必要な栄養素などは選択的に取り込む、言わば関所としての役割も果たしています。

そのため、この粘膜の機能が落ちてくると感染症等のリスクが上がるだけでなく、食事からの栄養素も十分に取り込めず身体の機能や回復力も落ちてくる結果になりかねません。

この粘膜機能の働きは食事によって大きな影響を受けます。

食事において特に重要となってくるのが、粘膜上皮細胞の材料となるタンパク質や、細胞の新陳代謝の正常化に働くビタミンAや亜鉛といった栄養素の摂取です。

またこれに加えて、強い粘膜を作るためには、その成分となるコラーゲンの合成を促進してくれるビタミンCや、粘膜の機能維持を高めるヘム鉄も欠かせません。
(ヘム鉄は、赤身肉やレバーといった動物性タンパク質に多く含まれており、体内で効率よく吸収される鉄のことです。)

 

◎正常な免疫細胞の働きのための食事


粘膜は免疫機能において外敵が侵入しないように最初の砦となるだけでなく、体内に微生物や菌などが侵入した後も体を守るために粘液というものを分泌します。

この粘液中には侵入する有害な物質を攻撃する免疫細胞(抗体)が含まれています。
この免疫細胞(抗体)の材料となるのがタンパク質グルタミンビタミンAです。

そのため、これらの栄養素を多く含む肉や魚、卵、大豆、レバー、にんじんなどの食材をしっかりと摂取することも風邪やインフルエンザなどの予防に繋がります。

その他にも、有害なものが体内に侵入した際にはさまざまな免疫細胞の働きによってそれらを排除します。

その一つに、体内に入った微生物を免疫細胞が取り込み、活性酸素などにより菌を死滅させる働きがあり、これにはイオンが必要となります。

すなわち、食事により鉄が不足している場合などでは細胞内で十分な殺菌ができないため、菌による症状が長引くことや悪化する可能性もあります。

鉄は貧血予防だけでなく、免疫を維持する上でも重要な栄養素と言えます。



◎腸内環境を整える食事


私たちの体に備わっているもう一つの大きな免疫機構は腸です。

口や鼻から侵入してきた異物は、胃や腸の消化液で消化され、生き残った異物は、腸内細菌(善玉菌)によって破壊・除去されます。

腸には約100兆個もの常在菌が存在し、免疫細胞や抗体の約60%が集まっているため、腸内環境が私たちの免疫には大きく影響してきます。 

その腸内環境を整えるためには、善玉菌の餌となる食物繊維などを摂取したり、直接乳酸菌など善玉菌そのものを摂取したりすることに加えて、腸内感染への抵抗力を向上させるビタミンAグルタミンの補給も有効となってきます。

グルタミンはタンパク質の成分であるアミノ酸の一種のため、肉や魚、卵、大豆といったタンパク質摂取がここでも重要となってきます。



「私たちの体は食べた物からできている」という、一見当たり前のような事実ですが、このようにして免疫力もまたこの食べた物によって大きく左右されるのです。

それとともに、適度な運動や良質の睡眠、ストレスマネージメントなどの生活習慣によっても免疫力は維持・向上されます。

 


<レシピ>

〜牡蠣のカレーグラタン〜



【材料】(2人分)

・牡蠣……100g
・長ネギ……1/2本
・玉ねぎ……1/4個
・バター……10g
・小麦粉……10g
・牛乳……100ml
・カレー粉……小さじ1/6
・塩……少々
・溶けるチーズ……適量
・パン粉……少々


【作り方】

  • ① 牡蠣はボウルに入れて塩と片栗粉を各小さじ1ずつ(分量外)加えて、軽く混ぜ水で2〜3回洗って水気をきっておく。
    小麦粉は軽くふるっておく。
  • ② 玉ねぎは薄めのくし切りにし、長ネギは斜めに薄く切る。
  • ③ フライパンにバターを溶かして、玉ねぎと長ネギをしんなりするまでしっかり炒める。
  • ④ 牡蠣を入れてさらによく炒め、小麦粉を2回ほどに分け加えて粉っぽさがなくなるまで弱火で炒め混ぜる。
  • ⑤ そこに牛乳を2~3回に分けて加えて、その都度なめらかになるまでよく混ぜながら加えていく。
    カレー粉と塩で味を整えたら、耐熱皿に入れる。
  • ⑥ 上からチーズとパン粉をかけ、表面に焼き色がつくまでオーブンやトースターで焼いたら出来上がり。
 



冬場に旬を迎える牡蠣は亜鉛や鉄、ビタミンB群など免疫向上に欠かせない栄養素を豊富に含んでいます。
特に亜鉛は、偏食や加工食品の多用で不足しやすく、食材では牡蠣や牛肉などに多く含まれているため、食材からしっかり摂りたい栄養素の一つです。
食欲をそそるカレー風味のグラタンで、牡蠣が少し苦手な方にも食べやすくなっていますので是非一度作ってみてください。


 

〜ユッケジャンスープ〜



【材料】(3〜4人分)

・牛肉(こま切れ)……150g
・しめじ……1/3株
・まいたけ……1/3株
・長ネギ……1/2本
・にんじん……1/4本
・卵……2個
・ニンニク……1片
▼▼▼ A ▼▼▼
・コチュジャン……大さじ1/2
・しょうゆ……大さじ1
・みりん……大さじ1/2
▲▲▲ A ▲▲▲
▼▼▼ B ▼▼▼
・塩……小さじ1/8
・顆粒鶏がらスープ……小さじ1と1/2
・水……400ml
▲▲▲ B ▲▲▲


【作り方】

  • ① しめじ、まいたけは食べやすい大きさにほぐす。長ネギは斜めに薄く切り、にんじんは千切りにし、ニンニクはみじん切りにする。
  • ② 鍋にごま油(分量外)をひき、ニンニクを入れたら火をつけ香りがたつまで熱したら、牛肉、長ネギ、にんじんを入れてしっかり炒める。
  • ③ 牛肉に火が通り長ネギがしんなりしたら、しめじとまいたけを加えてさらに炒める。
  • ④ そこにAを入れて炒めたら、Bを加えて強火で沸騰させ、アクが出てきたら取り除く。
  • ⑤ 火を一旦消して、溶き卵を加えてふんわり固まってきたら、弱火にかけて塩(分量外)で味を整えて出来上がり。
    *お好みでご飯にかけても美味しく召し上がれます。
 



鉄やタンパク質が豊富な牛肉に、食物繊維豊富なきのこ類、ビタミンAたっぷりのにんじん、殺菌作用や強い抗酸化作用を持つニンニクやネギを合わせて、この時期に欠かせないスタミナスープにしました。
卵を加えることで辛さも気にならず、ご飯との相性もぴったりですので、朝食などにもおすすめです。

管理栄養士
浅田ゆうき先生

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