受験生の食事〜大事な時期のコンディション作り〜

  • 2024.01.25
  • 受験レシピ

受験本番を迎えるこの時期、試験が終わりホッとしている人も多くいる一方で、これからの試験に向けラストスパートをかけている人もいると思います。

心の緊張と緩和が激しいこの時期、目に見えない疲れや感情の起伏により体調を崩したり、心が追いつけなくなったりするようなこともあるかと思います。


そのような時に休息と共に重要になってくるのが、やはり体と心を作る「食事」です。


ストレスがかかった時、疲労から体調を崩した時、私たちの体ではどのような変化が起き、それに伴いどのような栄養素が必要とされているのでしょうか。

今回は大切なこの時期を、より快適に過ごすためのコンディション作りに役立つ食事のポイントをご紹介します。
 





◎ストレス時に欠かせないグルタミン


受験生にとって大きな緊張やプレッシャー、その反動など多くのストレスに晒されるこの時期。
食事においてこのようなストレス対策に大きく関係する栄養素がグルタミンです。

ストレスがかかると体内では対抗するために、抗ストレス作用(抗酸化作用など)を持つ物質が作り出され、この材料となるのがグルタミンです。

グルタミンは、アミノ酸の一種で食品では肉や魚の動物性タンパク質に多く含まれ、体内では筋肉に貯蓄されているアミノ酸の実に40%を占めています。

グルタミンは傷の治りを早めたり、小腸や免疫細胞のエネルギーとなったりするだけでなく、消化管粘膜の機能維持や活性化にも働きます。

このようなたくさんの役割を持ち必要量も多いグルタミンは体内で合成されますが、ストレス時にはさらに大量に消費されるため体内の生合成だけでは不足してくることもあります。

また、グルタミンは水や熱に弱く、酢などの酸性食品との組み合わせにより壊れやすい特徴もあるため、普段の食事からタンパク質食品を十分に摂取するだけでなく、食事だけでは不足してくるような場合はサプリメントなどの利用も有効です。




 

◎病気を重症化・長引かせない為のD H A・E P A


ストレスや緊張、急激な気持ちの緩和などは体調にも変化を及ぼすことがあります。

大きな試験が終わるとそれまで緊張していたものが緩み風邪や体調不良に見舞われたり、反対に大きな緊張やストレスから免疫力が落ちやすく体調がすぐれない症状が長引いたりすることもあります。

このような体調を崩しがちな時期には、たとえ体調を崩したとしてもそれらを重症化させない、長引かせない為の食事管理が重要になってきます。

ここで力を発揮するのが、魚油などに含まれるω3系-必須脂肪酸であるE P AやD H Aです。

感染症などの病気にかかると体内では免疫が働き病原体を排除する際に炎症が起こり、この炎症の度合いが病態に大きく影響してきます。

E P AやD H Aの脂肪酸には体内の炎症を抑制する働きがあり、病気の感染時には過剰な炎症を抑え重症化を防ぐとともに、炎症の沈静化を促し長引かせないためにも働きます。

この作用は他の脂肪酸とのバランスに大きく影響される為、普段から魚介やサプリメントからこれらの脂肪酸を多く摂取するだけでなく、その他の植物性油脂や肉類の油の過剰摂取にも気をつけることが重要です。

 




<レシピ>

〜鯛と水菜の中華サラダ〜



【材料】(3〜4人分)

・鯛(刺身用)……100g
・水菜……1株
・にら……5本
・塩昆布……3g
▼▼▼ A ▼▼▼
・長ねぎ……1/4本
・にんにく……1/2片
・しょうゆ……大さじ1
・酢……大さじ1
・ごま油……大さじ1
・砂糖……小さじ2
・鶏ガラスープの素……小さじ1/2
・白ごま……適量
▲▲▲ A ▲▲▲


【作り方】

  • ① 鯛はそぎ切りにし、塩昆布と和えて半日程度冷蔵庫に置く。
  • ② 水菜はよく洗って食べやすい長さに切り水気をよくきっておく。
    にらは食べやすい大きさに切り、さっと茹でて水気をキッチンペーパなどで絞るようによくきる。
  • ③ 長ねぎとにんにくをみじん切りにし、Aの調味料とよく混ぜ合わせる。
  • ④ 食べる直前にボウルに鯛、水菜、にらをのドレッシングでよく和えたら出来上がり。
 



効率よくD H AやE P A、グルタミンを摂取できるお刺身を使って、体調を崩しやすい時期や、疲れた時に食べて欲しいサラダにしました。

これに合わせたにらやねぎには、病気の感染を防ぐ粘液を体内で作る際に欠かせない、硫黄が含まれており冬場などには積極的に取りたい食材です。

食欲の湧く味付けと、食材の組み合わせになっていますのでぜひ一度作ってみてください。



 

◎気をつけたいグルテン・カゼイン


私たちの体で免疫の要となるのが「腸」です。

特に小腸においては、食物や外部からの菌などあらゆるものが体内に入ってくる際に、それらが体に必要なものか、体内に通して良いのかなどを判断しています。

それだけでなく、腸内では気分を穏やかにするセロトニンをはじめとする神経伝達物質も作られており、腸のコンディションが私たちのメンタルにも大きく影響してきます。

食べたものの多くはこの小腸において消化・吸収されますが、中には消化しきれない物質を含む食物もあります。

それが小麦に含まれる「グルテン」と、乳製品に含まれる「カゼイン」というタンパク質です。

これらが未消化の状態で、小腸の上皮などに溜まり続けるとやがて小腸は炎症を起こし、従来のバリア機能が破綻してしまい免疫低下や下痢、便秘、だるい、疲れやすいといった不調のほか、精神面にも悪影響を及ぼします。

普段から小麦製品や乳製品の摂取頻度や量には気をつけつつ、大きなストレス、プレッシャーなどがかかる時期には特に意識をしておくことも重要です。

 



<レシピ>

〜冬の朝食に!しらすと卵のもち雑炊〜



【材料】(2人分)

・しらす……20~30g
・卵……1個
・もち……100g
・長ねぎ……1/3本
▼▼▼ A ▼▼▼
・水……200ml
・オイスターソース……小さじ1
・鶏ガラスープの素……小さじ1/2
▲▲▲ A ▲▲▲
▼▼▼ B ▼▼▼
・片栗粉……小さじ1
・水……小さじ2
▲▲▲ B ▲▲▲
・塩……1つまみ
・黒こしょう……少々


【作り方】

  • ① 長ねぎはみじん切りにし、もちは5mm〜1cm角に切る。
  • ② 鍋にAを入れて一煮立ちさせたら、しらすともちを加えて、もちが柔らかくなるまで弱火で煮る。
  • Bの水溶き片栗粉を回し入れてとろみがついたら、かき回して渦ができたら溶き卵を1/2加えて固まったら、同様にして残りの卵も加える。
  • ④ 長ねぎを入れて、塩で味を調え器によそったらお好みで黒こしょうをかけて出来上がり。
    *もちは、焼きもちや揚げもちにしても美味しくできます。
 



朝は手軽なパン食になりがちかもしれませんが、今回はお正月に余ったおもちを活用して、温かくて食欲のない朝にも食べやすく、タンパク質も摂れるもち雑炊にしました。

ここに、ほうれん草や枝豆、とうもろこし、豆腐、海苔などお好きな野菜やタンパク質、ミネラルを加えることでさらに栄養バランスが整い、一皿で充実した朝食になります。

管理栄養士
浅田ゆうき先生

先生の写真
先生のプロフィール