受験生に贈るメダリストの名言~パリ2024大会から学ぶ受験勉強①

  • 2024.08.28
  • 受験情報

 

 

 

 

たくさんの感動を届けてくれたパリオリンピック2024大会から、受験生に贈りたいメダリストの名言をご紹介。また選手から学ぶ受験勉強とスポーツとの共通点についてお伝えします。

 

 

CONTENTS:

 

1. スポーツ選手の涙が感動を呼ぶ理由

スポーツ大会は多くの感動を呼ぶ

選手たちの涙に胸を打つ理由

 

2. 難民選手団に初のメダルをもたらしたシンディ・ヌガンバ選手

 

3. 銅メダルの悔しさから練習を見直した柔道高藤直寿選手

 

4. 点数よりも大事なこと~基礎づくり

建物は土台が大事!一流選手ほど基礎ができている

算数も大事なのは基礎練!

答案用紙からわかること~伸びしろがあるのはどっち?

 

5. 最後まで諦めず自分を信じたスケートボード堀米雄斗選手

 

6. まとめ~合格という金メダルを獲るために

 

 

1. スポーツ選手の涙が感動を呼ぶ理由

 

 

 

 

スポーツ大会は多くの感動を呼ぶ

 

毎年夏は甲子園をはじめ、中学・高校スポーツの全国大会が行われていますが、今年は4年に1度のスポーツの祭典、パリオリンピック2024大会が開催されました。前回の東京2020大会ではコロナ禍で無観客開催でしたので、今年は大勢の観客の大歓声を浴びながらの大会となり、大いに盛り上がりました。

 

普段あまりスポーツに関心がない人でも、この時ばかりはテレビなどで一生懸命に応援していたのではないでしょうか。そして、選手たちの涙する姿に感動し、時にはもらい泣きしたこともあったでしょう。自分とは無縁の選手なのに、なぜいっしょに泣いてしまうほど人々の胸を打つのでしょうか。

 

 

選手たちの涙に胸を打つ理由

 

勝った選手も負けた選手も、泣きながらコメントしている姿は本当に美しくて人に感動を与え、時にはいっしょに涙してしまうこともあります。それは、彼らの涙が「本物」だからではないでしょうか。決して泣こうとして泣いている「噓泣き」などではなく、自然と溢れ出る本物の涙だからだと思います。

 

本物の涙が出るその裏には、おそらくたくさんのドラマがあり、努力があったに違いありません。どれだけ汗水流し、苦しい練習をしてきたかが伝わり、共感してしまうのです。何の苦労も努力もしていない人の偽物の涙でしたら、見ている側にも何も伝わらないでしょう。

 

人はがんばった人の姿に胸を打たれ、心が動かされるのです。結果よりもその人がしてきた過程人としての美学を感じるからでしょう。

 

 

. 難民選手団に初のメダルをもたらしたシンディ・ヌガンバ選手

 

 

 

 

難民選手団初のメダル獲得者、ボクシング女子75キロ級のシンディ・ヌガンバ選手は、予選大会でパリへの切符を掴み、「リングの上では泣かないと自分に言い聞かせていたけれど、少し泣いちゃった」と話しました。

 

戦禍や弾圧から逃れ、祖国を離れた後も過酷な状況に苦しんでいる多くの難民の人々の中で、シンディ・ヌガンバ選手は「難民はみんな一つの家族。互いに励まし合い、支え合う」「機会を与えられたからには難民の代表として全力を尽くしたい」とパリ大会に出場し、見事に銅メダルを獲得しました。

 

そんなシンディ・ヌガンバ選手がメダル獲得後に語った言葉をご紹介します。

 

 

世界中の人々に伝えたいのは努力すること。心を込めれば何でも達成できる

 

 

シンディ・ヌガンバ選手のメダル獲得の裏には、強い意志血のにじむような努力が感じられます。「絶対に達成する」という強い気持ちと、そのために努力を惜しまないこと、それが初のメダル獲得という結果に繋がったのでしょう。そしてそれは受験勉強にも通じることです。

 

 

3. 銅メダルの悔しさから練習を見直した柔道髙藤直寿選手

 

 

 

 

一口に「努力」や「がんばり」と言っても、実際には何を意味するのでしょうか。そのヒントはパリ大会ではないですが、東京2020大会の金メダリストにして、2022年の世界柔道選手権大会で日本男子最多タイとなる4度目の優勝を飾った髙藤直寿選手の言葉にあります。

 

髙藤選手は2016年のリオ大会で金メダルを目指していましたが、銅メダルに終わりました。銅メダルでもすごいことですが、本人は納得できず、「このままの自分では金メダルは獲れないと思ったので、練習も私生活も見直しました」と当時を振り返っています。

 

リオまでは睡眠や食事に気遣うこともなく、トレーニングも自己流で気分次第でやらないこともあったといいます。しかし、銅メダルで終わってしまった悔しさから、「面倒くさいこと、嫌なこと」に率先して取り組むようになったそうです。

 

そして東京大会では見事に金メダルを獲得し、その後も輝かしい成績を収めています。その髙藤選手の言葉をもう一つご紹介します。

 

 

今も本当は避けたいんですけど。でも、面倒くさいことや嫌なことが、実は自分にとって一番意味のあることだと感じたので、地味な基礎の練習を続けたり、最初に嫌な選手と組んでみたりしています

 

 

受験勉強も同じですね。基礎練習や自分にとってイヤだと思うトレーニングを日々続けることこそが「金メダル(=志望校合格)」の道へと繋がります。もちろん、睡眠や食事など生活面の改善も必須です。

 

 

4. 点数よりも大事なこと~基礎づくり

 

 

 

 

建物は土台が大事!一流選手ほど基礎ができている

 

何のスポーツでもまずは基本があり、その基本の上に応用としてさまざまな技術や戦い方があります。しかし、概ね基本は地味で面白くないもの。その面白くない地味な練習をコツコツと続けることで高度な技術の土台が出来上がります。やはり一流と呼ばれる選手ほど基礎・基盤がしっかりとしています。

 

昔からよく言われていることですが、「立派な建物を建てるなら、しっかりした土台が必要。土台がしっかりしていなかったら立派な建物を建てようと思っても安定しないし、倒壊してしまうかもしれない」という話と似ています。

 

土台がきちんとしていないのに、上物だけ中途半端に立派な物を建ててしまい、後になって不具合が出ても、また土台からやり直すのはたいへんなことです。一流スポーツ選手と同様に、建物でも勉強でもしっかりと基本(基礎)を固めながら進めていくのが上達(成績向上)する早道なのです。

 

 

算数も大事なのは基礎練!

 

算数を例にすると、まずは簡単な計算問題や基本問題が解ける事が大前提となります。いきなり難しい文章題や図形の問題などが解けるわけはありません。基本をしっかりと固めた上で、さらに強固なものにするために、計算演習など基本トレーニングは毎日継続し続けます。

 

基本はもうできるからと基礎トレーニングをやめて応用の難問だけに走ってしまうと、意外と簡単なはずの基本問題につまずいてしまうことがよくあります。肝心の本番で「えっ、このくらいの問題は解けるはずなのに…」と気持ちばかりが焦って頭が真っ白になってしまうのです。

 

これは受験生にはよくある現象です。基本を疎かにして難しい問題を解くことによって、自分はこんなに進んでいるという安心感とライバルに対する優越感のようなものを得て慢心してしまうのです。これは一種の思い込みであって、安定していい点数を取るには邪魔な感情です。地味でつまらない練習の継続こそ、大きな結果を積み上げる土台となることを覚えておきましょう。

 

 

答案用紙からわかること~伸びしろがあるのはどっち?

 

模擬試験などの答案用紙からわかる2つのパターンがあります。とくに算数がわかりやすいのですが、大問1の計算問題や大問2以降の前半の基本的な問題がしっかりできていて、後半の難問や捨て問で点数を落としているパターンと、逆に大問1の計算問題や前半の基本問題で点数を落としているのに、後半の難問が答えられているパターンです。

 

前者は後半の難問を多く落としているにも関わらず「伸びしろ」を感じ、むしろ安心感すら覚えます。後者は「こんな難しい問題ができてすごいぞ」というよりも、「基本問題がこんなにできていないのはまずい!」という感情が先に湧きます。後者のほうの点数が高かったとしても、もしかしたら「基礎が不十分なのかも」と今後が心配になってしまいます。

 

とくに算数は途中式を書かせる問題も出題されます。その場合、前者は最後の解答まで行きついていなくても、途中までは正確にできているので高い部分点が期待できますが、後者の場合、あいまいに解いているのが途中式でわかってしまうので、前者ほどの高い部分点は望めないでしょう。本番では前者が勝つ可能性がかなり高くなるでしょう。

 

 

5. 最後まで諦めず自分を信じたスケートボード堀米雄斗選手

 

 

 

 

今回のパリ2024大会で注目を浴びた選手の1人が、スケートボード男子ストリートで見事金メダルを獲得した堀米雄斗選手です。

 

堀米雄斗選手は前回東京2020大会で金メダルを獲得。パリ大会でも連覇を期待されていました。しかし、その重圧からか思うような成績が出せず、まさかの予選落ち。パリ大会出場も絶望的でした。堀米選手はこの期間を「地獄のような3年間だった」と語っています。

 

それでも最後まで諦めず、パリの切符を何とか掴むと、見事に決勝戦へ進出。それでも、なかなか技が決まらず、途中まではメダル圏外の順位でした。誰もが諦めかけたその最後の最後の1本で高難度の技を決め、一気にトップとなり、大逆転の金メダルが決定しました。その瞬間は、コンコルド広場の特設会場が大歓声に包まれ、大きな感動を呼びました。

 

その堀米選手の数々の言葉を、いまがんばっている受験生に贈ります。

 

 

本当にあきらめかけたこともあった」

「自分でも訳が分からないぐらい悩んだ時期もあったし、メンタル的にも、体的にも、どんどん壊れていった」

「最後の最後まで、知恵、脳みそを振り絞って『どうしたら勝てるかな』と考えながらイメージして、今日ここまできた

 

 

 

 

(最後に技を決めて)点数っていうよりは、最後まで自分を信じ切れたこと、悔いを残さないように滑り切れたことがうれしかった

 

 

 

 

(最後の1本は)泣いても笑っても最後だから、悔いの残らないように、何が何でも乗る気持ちだけは忘れないで滑った

 

 

堀米選手の「地獄だった」という言葉から、東京大会後、どれだけの重圧プレッシャー努力しても報われない苦しみを感じます。諦めかけたことも何度となくあったに違いありません。それでも周囲の応援などもあり、最後の最後まで諦めなかった堀米選手。

 

勝利の女神は最後に堀米選手に微笑みました。大逆転して金メダル連覇となった堀米選手の笑顔は本当に美しく輝いていました。最後の最後まで自分を信じて諦めないこと、これが何より大事なことかもしれません。最後にもう1つ、堀米選手のこの言葉を贈ります。

 

 

1%の可能性を信じて、自分を信じて、やってきたことを信じて

 

 

 

6. まとめ~合格という金メダルを獲るために

 

 

 

 

今回は、まだ感動の余韻が残るパリ2024大会から、受験生に贈りたいメダリストの言葉や、スポーツ選手に学ぶ受験勉強との共通点などをお伝えしました。

 

メダリストのプレーや演技はとてもかっこよく、そのスポーツをしている人であれば、みな真似をしたくなるものでしょう。しかし、なかなかメダリストのようにはいきません。そこには並大抵の努力ではすまされない「がんばり」と「諦めない気持ち」があります。

 

受験生のみなさんが見習うべきは、この「がんばり」と「諦めない気持ち」です。もちろんメダリストのようにはできないかもしれませんが、少なくともしっかりとした基本練習はできるでしょう。地味でつまらない練習こそ意味があります。そして最後の最後まで諦めないことです。そのことだけでも覚えておきましょう。

 

年明けにはいよいよ受験という大きな大会に出場します。悔いのないよう全力で戦ってきてくださいね。その結果、「合格」という金メダルを獲得して表彰台に上がれたら最高です。心から応援しています!

 

最後に、試合中にケガを負いながらも、個人戦と団体戦で銅と銀の2つのメダルを獲得した卓球女子の早田ひな選手の言葉で締めさせていただきます。

 

 

金メダルを獲るまで、私は燃え尽きない

 

→パリ2024大会から学ぶ受験勉強②につづく

 

 

 

 

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管理栄養士
浅田ゆうき先生

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